2023年1月8日日曜日

ナミガタチビタマムシ(深度合成)

 冬場にムクノキの樹皮下で普通に見つかるナミガタチビタマムシ Trachys griseofasciata ですが、今回は採集してかえりスタック撮影しました。同属のヤノナミガタチビタマムシT. yanoi と酷似していて区別は難しいそうですが、そちらはほぼケヤキ専門ということなので、ムクノキについているのはヤノナミガタと考えて良さそうです。普通種ですが、調べてみると前回ブログに出したのはちょうど10年前の冬でした。やはり深度合成画像も出していますが、比べてみると使用したレンズの違いもあり、今回の方がかなりましな仕上がりになっていると思います。それにしても、小さな虫の体の精巧な作りには全く驚かされます。












(2022.12.04・明石公園にて採集)

2023年1月7日土曜日

カキアシブサホソガ

 ヤツデの葉の裏にとまっていたカキアシブサホソガ Cuphodes diospyrosellus です。この種独特の、前脚と中脚揃えてを前に出すとまり方(こちら)をしていないので、最初別種かと思いました。翅端まで約4.3mmです。繭を造る際の面白い習性はこちらに出しています。






(2023.01.05・明石公園)

2023年1月6日金曜日

正月のジョロウグモ

 寒風に耐えているジョロウグモが2匹。このあたりでは真冬にこのクモの♀が見られることは珍しくはありませんが、どちらの個体もお腹が大きく膨らんでいて、産卵を終えたようには見えません。まだこれから産卵するということもあるんでしょうか。それとも2匹とも、適当な♂に出会えなかったのか。よく分かりません。



(2023.01.05・明石公園)

2023年1月3日火曜日

アブラムシを捕食するヒメイエバエ科 Fannia sp.

 以前のブログでチャタテムシの幼虫を襲うハエを掲載したことがありますが、この日ほぼ11年ぶりに同様の行動を見ることが出来ました。今回はシャリンバイの葉裏で、獲物はナシミドリオオアブラムシの無翅成虫です。ハエの方は前回と同じヒメイエバエ科 Fannia 属の一種のようで、写真で見た限りでは違いが見つけられず、同種かも知れません。口器で獲物を押し潰し、その体液を舐めている様子も前回と同じです。ひとしきり舐めていた後、ねばつく獲物の残骸を前脚を使って口器から引き離しましたが、その後長い間前脚をすり合わせたり口器で舐めたりして手入れをしているようでした。





獲物の吸い殻を捨てるのに苦労していました。




(2022.12.29・明石公園)

2023年1月2日月曜日

キゴシハナアブ(深度合成)

 昨日の記事に1枚だけ出したキゴシハナアブ Eristalinus quinquestriatus の深度合成画像の続きです。電灯のカバーの上の埃っぽいところで捕まえたせいか、ゴミだらけでした。









(2022.12.07・神戸市垂水区)

2023年1月1日日曜日

謹賀新年 2023

 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

お正月らしい写真も見つからないので、年末に洗濯物にくっついてきて天井灯の周りをぶんぶん飛びまわっていたキゴシハナアブ Eristalinus quinquestriatus の顔で新年のご挨拶。ちょっと大きめのサイズにしたのでクリックしてみて下さい。

2022年12月31日土曜日

共生藻を持ったディディニウム

 ディディニウム(Didinium)は以前のブログにも一度出していますが、特徴的な形をした繊毛虫です。ゾウリムシ類を捕食するそうですが、その現場はまだ見たことがありません。

前回、今回ともに細胞内に緑色の粒が多数含まれているのが見えますが、これは共生藻類ではないかと思っています。

円筒形の細胞の前縁付近と中央付近を繊毛列が取り巻いています。

シャーレの中を自由に泳ぎ回っている状態では細胞の直径と長さがだいたい同じくらいに見えるのですが、プレパラートに封じると段々と後端部(上の画像では左側)が伸びてきて細長くなってきます。


動画です。


(2022.12.21・明石公園桜堀にて採集)