これは以前の記事でヌサガタケイソウの一種?として出したものと同じ種だと思いますが、あらためて調べてみるとヌサガタケイソウ(Tabellaria 属)ではなくオビケイソウ(Fragilaria 属)の仲間のようです。一見平べったく見えますが、細胞の中央付近が結構膨らんでいて、1枚撮りではたとえ表面だけでも全体にピントを合わせることができません。カバーガラスで押さえるとすぐに被殻が破れて内容物が流れ出してしまいます。で、今回は深度合成をしてみました。1枚目と3枚目は偏斜照明、2枚目は微分干渉です。前回の一枚撮りに比べると比較内部の様子がよく分かると思いますが、反面全体にざらついたような荒れた感じになって、あまりすっきりした画像とは言えません。深度合成は難しいですね。
2023年1月18日水曜日
2023年1月15日日曜日
幹を上るオオワラジカイガラムシ?幼虫
何か面白い虫でもおらんかとモッコクの幹をじぃっと眺めていると、下の方から小さな虫が上ってくるのに気づきました。ワラジカイガラムシの仲間のようです。よく探すと同じ幹や、近くの別のモッコクで何匹も見つかりました。体長は1.7mm前後で、中には右往左往する奴もいますがおおむね上へ上へとひたすら上っていきます。いずれどこかに落ち着いて吸汁を始めるんだろうと思いましたが、手の届く高さに枝が出ていないので行先は見届けられませんでした。
「庭木・樹木類に寄生するカイガラムシの種類と生態」(河合省三)のオオワラジカイガラムシ Drosicha corpulenta の項を見ると、「樹皮の割目、落葉の下等で綿塊状の卵のうを形成して産卵」し、「卵は12月上~下旬にふ化」とあります。かなり多種の樹木に寄生するそうなので、この幼虫たちも同種かも知れません。一応木の根元の辺りで発生源を探してみましたが、つきとめられませんでした。
ここまで書いた後で以前の記事を探してみると、ちょうど10年前にも同じものを撮っていました。目新しいものにはなかなか出会えません。
2023年1月13日金曜日
アミメクサカゲロウ
この冬初めてのアミメクサカゲロウ Apochrysa matsumurae です。例年この季節、常緑樹の葉の裏で越冬している姿がごく普通に見られたものですが、ここしばらく目にしていませんでした。最近、以前は普通種だと思っていた虫に、気がつけばなかなかお目にかかれなくなっているということが多くなりました。
2023年1月12日木曜日
葉裏で羽化したケチャタテの一種
2023年1月11日水曜日
キノコバエ科の一種(Mycetophila SP.)
ツバキの幹にとまっていたキノコバエの一種です。この仲間は以前のココログにいろいろ出しているのでその中から探してみると、こちらの深度合成画像が出てきました。翅脈や翅の斑紋、脚や胸部・腹部の色もよく一致するので、おそらく同種でしょう。当時MNDの翅脈図を参照して Mycetophila か Epicypta 属あたりと見当をつけていましたが、今回あらためて海外サイトの標本画像などと比較してみると、当時のezo-aphidさんのお見立て通り Mycetophila の方が正解のようです。
2023年1月10日火曜日
ドウシグモ(深度合成)
2023年1月9日月曜日
羽化直後のモッコクトガリキジラミ
モッコクの葉の裏に小さな赤い虫がとまっていると思ったら、久しぶりに見るモッコクトガリキジラミ Trioza ternstroemiae の♀でした。本来はもっと黒っぽい体色なのですが、11年前の今頃に初めて見た時と同様、羽化したばかりなのでしょう。ちょうど昨日そらさんのところにも登場したばかりですが、そちらの個体もまだ本来の体色は出ていないようなので、この寒い季節に季節に羽化するのは珍しいことではないようです。6年前の4月には同じ公園内の別のモッコクに成虫や終齢幼虫が多数集まっていましたが、その木でもそれ以来見ていません。今回も周囲を探しましたがこの1匹以外見つかりませんでした。近年沖縄から本土に侵入して分布を拡げているそうですが、少なくともこのあたりではあまり繁栄しているとは言えないようです。