2023年5月16日火曜日

クロボシツツハムシ

 当ブログには珍しく甲虫が続きます。
河川敷の、何かの枯れ茎につかまっていたクロボシツツハムシ Cryptocephalus signaticeps です。近づこうとすると茎が揺れてポロリと落下してしまいましたが、運よく下の葉が受け止めてくれました。体長約5.5mm。ナナホシテントウをそのまま細長くしたような甲虫です。






(2023.05.03・明石公園 神戸市西区伊川)

2023年5月15日月曜日

ノイバラの雄蕊を食べるカタモンコガネ

 河川敷のノイバラの花にカタモンコガネ Blitopertha conspurcata がたくさん来ていました。春に出てくるコガネムシです。


花弁の上に、雄蕊の葯がたくさん落ちています。

これは別の花の上の別個体ですが、雄蕊の花糸をむしゃむしゃと食べていていて、周りに切り株が残っているのが見えます。


2枚目の写真と考え合わせると、このコガネムシは雄蕊の葯を残して花糸だけ食べているのではないかという気がするのですが、撮影時にはそこまで気をつけて見ていませんでした。

(2023.05.03・神戸市西区伊川)

2023年5月14日日曜日

交尾中のバラルリツツハムシ

 よく晴れた日、河川敷を歩くといろんな植物でバラルリツツハムシ Cryptocephalus approximatus が活動していました。名の由来のバラ類以外に各種広葉樹の葉を食べるようです。写真はアキニレの葉の上で交尾中の雌雄。体長は4mmから5mmくらいです。





(2023.05.03・神戸市西区伊川)

2023年5月12日金曜日

ギシギシクチブトサルゾウムシ

 ギシギシの葉の上にいた小型のゾウムシです。この日は多数見かけたのですが、どれもレンズを近づけるとそそくさと逃げていくので、どうにか撮影できたのは写真の2匹だけでした。ギシギシクチブトサルゾウムシ Rhinoncus jakovlevi だと思います。

多分、上が♂で下が♀でしょう。体長は2.4mmと2.8mmくらいです。





(2023.05.03・神戸市西区伊川)

モミジニタイケアブラムシ越夏型幼虫

 イロハカエデの葉で、モミジニタイケアブラムシ Periphyllus californiensisの 越夏型幼虫をはじめて見ました。
以前そらさんのブログでこの奇妙な形の幼虫を知り、一度見たいと思っていたものです。
成虫や通常型の幼虫もいるはずだと思い周囲の葉も探しましたが、この越夏型がまばらについているだけでした。すでに姿を消してしまったんでしょうか。
ネット上ではこのモミジニタイケアブラムシという種名で多数の記事や画像が見られますが、アブラムシ入門図鑑によるとカエデ類につくニタイケアブラムシ属は3種あり、成体での区別は難しいそうです。下の個体もひょっとしたら別種かも知れません。


体長は約0.7mm、ほぼ無色で半透明、薄っぺらな姿はアブラムシというよりこちらのようなトガリキジラミ類の若齢幼虫に似ています。

別個体。薄い体の縁を取り巻いているのは葉状毛と呼ぶそうです。

2番目の個体を透過光で。葉の裏からストロボを発光させました。

(2023.05.02・舞子墓園)

2023年5月11日木曜日

マルタマキノコムシ科の一種(Agathidium sp.)

 体長3mmばかりの、丸っこくて黒光りする小甲虫です。昨日、一昨日の記事と同じ時、同じモチノキの幹をゆっくり歩いていました。
保育社の甲虫図鑑で調べてみるとタマキノコムシ科には間違いなさそうです。さらに同科の属の検索表を辿ってみると、珍しく多くの特徴が写真で確認できました。脛節背面に縦隆がある、触角節は顕著に内方に突出しない、上翅に点刻列がない、触角の球桿が5節、などの特徴から Agathidium(マルタマキノコムシ属)と考えられます。図鑑にはさらに亜属への検索表もありますが、こちらはかなり微妙な形態の差を取り上げているので、写真からは判断できませんでした。
Agathidiumで検索すると、主に海外サイトのよく似た画像が多数出てきました。下の写真と同じように前胸背板の縁が赤いものも多いようです。






(2023.04.28・明石公園)


2023年5月10日水曜日

所属不明の微小甲虫

 昨日の記事のハレヤヒメテントウを追いかけている時に、こんな小さいのを見つけました。


長い毛の生えた体長1mmちょっとの甲虫ですがですが、位置が悪く顔も見えません。せめて科レベルくらいまでは調べたいと思い、1匹採集しました。

持ち帰ってスタック撮影。長い毛が規則正しく並んでいます。

ガラス板の上に転がしただけで撮影しているので、腹面像はかなり傾いています。冷凍殺虫してそのままの状態で、せめて隠れた触角を引っぱり出せればいいのですが、このサイズの標本をどう扱ってよいものか分からず、そのまま撮りました。
ともかくもこの写真をもとに甲虫図鑑やネット情報を色々調べてみたのですが、科の見当もつきません。そのうち何か分かることもあるかと期待して、所属不明で出しておきます。

(2023.04.28・明石公園)