公園の池で、石に付着した糸状藻類や珪藻類などを掻きとってきたサンプルの中に、コケムシの小さな群体が見つかりました。同じ池では以前に幼生を見つけたことはありますが、成体は初めてです。植物の葉の細い断片に付着していました。
コケムシ(苔虫)はその仲間だけで一つの門(苔虫動物門 Bryozoa あるいは外肛動物門 Ectoprocta)を構成するユニークな動物ですが、他の分類群との類縁関係については未だ定説がないようです。
今回撮影した種は群体の形からハネコケムシ属(Plumatella)ではないかと思っています。
2023年11月12日日曜日
淡水コケムシの一種
2023年11月9日木曜日
フタツメオオシロヒメシャク
アラカシの葉に白くてきれいな蛾がとまっていました。以前にも撮った覚えはあるのですが名前が思い出せません。このあたりにいる種ならまずYAMKENさんのところにあるだろうと思って見に行くと、すぐに見つかりました。フタツメオオシロヒメシャク(日本亜種) Problepsis albidior matsumurai とあります。
1枚目の状態で差し渡し約39mmで、大きくはありませんが、滑らかな光沢のある白い翅に銀色に光る鱗粉がちりばめられて、真珠をあしらったドレスのような美しさがあります。
2023年11月8日水曜日
アオマツムシ♀
トウネズミモチの葉に乗っていた♀のアオマツムシ Truljalia hibinonis です。季節のわりには高い気温が続いていましたが、まだ朝だったせいか大人しくしていてくれたので顔面も撮らせてもらいました。
今秋の最盛期はもう過ぎたと思いますが、近年はこの虫の鳴き声もあまり聞けなくなりました。非常に大きくてよく通る声で、以前は騒々しい街中の街路樹からもよく聞こえてきたものですが。もともと土着ではなくこの半世紀ほどの間に分布を拡げてきた種ですが、やはり他の多くの昆虫と同様ここ10年20年で個体数が大きく減ってきているのかも知れません。
2023年11月5日日曜日
プラタナスグンバイ♀成虫(深度合成)
アワダチソウグンバイ、ヘクソカズラグンバイとともに近年我が国に侵入してきた外来グンバイムシの一つ、プラタナスグンバイ Corythucha ciliata です。原産地は北米で、日本での最初の報告は2001年だそうですが、いつもの虫探しコースにプラタナスの樹がほとんどないこともあって、2015年になるまで見たことがありませんでした。深度合成画像は3年前にも出していますが、それから機材や撮り方も少し変えたので撮りなおしてみました。
2023年11月4日土曜日
ムネアカアワフキの幼虫巣
サクラの枝先に細い筒を巻いたような、ちょうど海岸の岩場についているオオヘビガイの殻を小さくしたようなものがくっついています。カイガラムシの仲間だろうと思っていたら、それはムネアカアワフキ Hindoloides bipunctata の幼虫の巣だと虫仲間に教えられました。そういえば成虫は春になるとたくさん見つかりますが、これまで幼虫を見た覚えがありません。ネット検索すると同様の巣の画像がたくさんでてきて、これまで知らなかったことが少々恥ずかしくなりました。
幼虫の姿は外からは見えないようなので、その日はとりあえず巣の外観だけ簡単に撮影して帰ったのですが、帰宅して調べると巣口に幼虫の頭らしきものが見える画像があります。そこで数日後、撮りなおしに出向きました。
2023年11月2日木曜日
ミスジハマダラミバエ?
アケビの葉の上にいたきれいなミバエで、慎重に近づいたのですが数枚撮っただけで逃げられました。体長約5mmです。
以前BABAさんのブログでも紹介されていたミスジハマダラミバ エ Trypeta artemisicola ではないかと思うのですが、ネット情報にあたってみると同属のヨモギハマダラミバエ T.artemisiaeとの外部形態の違いはわずかなようです。また学名も T. trifasciata とされている資料もあって、どちらが新しいのかよく分かりません。とりあえず疑問符付きのタイトルをつけておきます。
2023年10月29日日曜日
産卵するクロマルズヒメバチ
コナラの幹の、一部枯死して材がむき出しになった場所でヒメバチが産卵していました。こちらと同じクロマルズヒメバチ(クロマルズオナガヒメバチ)Xorides investigator だと思います。以前はこの公園でも枯木や伐採木に産卵しているのを時々見かけたものですが、ここ数年は目にしていませんでした。産卵している場所の周囲にはタマムシやカミキリムシ類と思われる虫孔がたくさんあって、それらの甲虫類の幼虫を寄主としているのではないかと思います。