ムクノキの新梢についていたイモムシです。名前も分からず撮影しましたが、調べてみるとキシタバ Catocala patala の幼虫でした。主にフジなどのマメ科植物を食草としているようなので、ムクノキにいたのはちょっと不思議ですが、ひょっとしたらどこかにフジ蔓でも絡んでいたのかも知れません。この個体は体長約45mmですが、終齢では60mmくらいになるそうです。頭部のシマウマ柄が印象的です。
2024年5月5日日曜日
2024年5月4日土曜日
サメハダツブノミハムシの雌雄
アカメガシワの花外蜜腺はさまざまな虫を集めますが、この植物を食草とするサメハダツブノミハムシ Aphthona strigosa は蜜腺には関心が無いようで、せっせと葉を齧って穴だらけにしています。このあたりでは最普通種で3年前にも出していますが、ちょうど交尾中のペアがいたので撮っておきました。
2024年5月2日木曜日
エゾホソルリミズアブ♀
この日、何匹も見かけたきれいなミズアブです。なかなか近づけないのをどうにか1匹だけ撮影できました。調べてみるとエゾホソルリミズアブ Actina jezoensis の♀のようです。以前のブログに一度、やはりこの季節に撮ったものを出していますが、それ以来12年ぶりの登場となりました。
アカメガシワの花外蜜腺に集まるアミメアリ
2024年4月30日火曜日
カイガラムシを食うハレヤヒメテントウ
昨日の記事と同じモチノキの幹で、ハレヤヒメテントウ Pseudoscymnus hareja がカイガラムシを食べていました。カイガラムシの種は分かりませんが、この小さなテントウムシは茶の重要害虫であるクワシロカイガラムシの有力な天敵として知られ、防除への利用が期待されているそうです。
モチノキの幹に穿孔するヨシブエナガクチキムシ
昨年、虫仲間に教えられて多数のヒメアカホシテントウを見たモチノキですが、今度はその木にヨシブエナガクチキムシ Platypus calamus が集まっていると、やはり同じ方に教えていただきました。見に行くと、ひとかかえほどある幹の周囲のあちこちでこの虫が穴を掘っています。以前に♂と♀を一度ずつ掲載したことはありますが、このようにたくさんの個体が集まって穿孔しているところを見るのは初めてです。
薄暗い場所なので撮影時には気づかなかったのですが、あちこちで穴を掘ったり歩き回ったりしていたのはほとんどが♂で、♀は2匹しか写っていませんでした。♂では上翅端が釘抜きのような形になっていることで見分けられます。数日後に再度確認した時も、多数の♂に対して♀は1匹だけでした。
ヨシブエナガクチキムシやカシノナガキクイムシは養菌性キクイムシと呼ばれ、食料となる菌類の胞子を生まれた巣から新しい巣へと自ら運び、坑道内で繁殖させてそれを食べるという生活をしています。重要な樹木害虫なのでネットを検索すると多数の資料が見られますが、こちらの資料から今回撮影した状況に関連する部分を拾い読みすると、まず♂成虫が繁殖に適した木に飛来して深く穿孔し、♀成虫がやってくると一度巣外に出て交尾、次に♀が先に、続いて♂が孔道に進入、♀は♂の掘った孔道をさらに伸長させ、運んできた菌類の胞子を植え付けてから産卵、孵化した幼虫が成虫になるまで♀成虫は巣の内部に、♂成虫は入り口近くにいて幼虫の出した木屑や排泄物を排出したり外敵の侵入を阻止したりという役目を果たすと、大略このようなことが書いてありました。♂ばかりがたくさん、穴掘りに勤しんでいた理由もこれで説明できそうです。