2021年5月13日木曜日

オオトビモンシャチホコ幼虫

葉のなくなったコナラの枝に毛虫が群がっていました。芋虫毛虫はさっぱり分かりませんが、帰宅して調べてみるとオオトビモンシャチホコ Phalerodonta manleyi manleyi の幼虫のようです。体長15mmくらいですが、終齢では50mmくらいになるらしいのでまだ若齢なんでしょう。



(2021.04.27・舞子墓園)


2021年5月12日水曜日

ラッパムシ(Stentor sp.)

 何度も出しているラッパムシですが、この巨大な単細胞生物は眺めていて飽きることがありません。


細胞内部にピントを合わせています。大小の収縮泡が黒っぽく見えます。

撮影中に食べかすを排出しました。

動画です。


次はDIC撮影です。


囲口部の動きがダイナミックで見ごたえがあります。



付着部です。

何度か食べかすを吐き出していました。


動画をもう一つ。


(2021.04.16・明石公園 桜堀にて採集)

2021年5月11日火曜日

キモグリバエ科の一種 Chloropidae gen.sp.・つづき(深度合成)

 昨日の記事の、キモグリバエ科の一種です。
まず♀です。








♀に時間をかけすぎて♂は2枚しか撮れませんでした。



(2021.04.27・舞子墓園にて採集)

2021年5月10日月曜日

キモグリバエ科の一種

 ネジキの葉の上で、鳥の糞に小型のハエが数匹集まっていました。


♀と♂が入り混じっているようで、小柄な♂が大きな♀の背中に何度も乗るのですが、相手にその気がないのかなかなか交尾には至らないようですぐに降りてしまいます。

♀の1匹。

この♀ははち切れそうな腹部から産卵管を伸ばしています。産卵間近なんでしょうか。

動きが早くて上手く撮れないので、雌雄1匹づつ採集して帰りました。翅脈を見るとキモグリバエ科 Chloropidae のようです。深度合成画像は次の記事で。

(2021.04.27・舞子墓園)

2021年5月9日日曜日

カシルリオトシブミ♂(深度合成)

イタドリの葉にカシルリオトシブミ Euops (Synaptops) splendidus が乗っていたので捕まえて帰りました。前脚が長大なので♂でしょう。縮こまった脚を少しでも拡げようと悪戦苦闘しているうちにゴミだらけになってしまいました。











(2021.04.22・明石公園にて採集)

2021年5月7日金曜日

ストロボを使った顕微鏡撮影について(つづき)

一昨日の記事の続きです。
顕微鏡撮影にストロボを使うようになったきっかけは、20年ほど前に行きつけの中古カメラ店から引き取ってきた古いツアイスの顕微鏡でした。一面にパラフィンがこびりついてジャンク同然に見えましたが、連日格闘した結果十分使える状態になり、大量の付属品の中には本で見たことのある微分干渉装置というものが含まれていることも分かりました。使い方もよく分からないままその微分干渉装置を取り付け、それらしい像を初めて見たときは感動したものですが、これで原生動物などを撮影しようとすると光源が少々非力で(8V15W)動くものを撮影はかなり困難、そこでストロボを使う方法を考えてみることになりました。

当時の撮影風景です。対物レンズは沢山ありましたが微分干渉に対応しているのはPlan16X/0.35とPlan40X/0.65の2本だけ。アナライザーはリレーレンズが曇っていてコントラストを落とすのですぐに使うのをやめて、㈱光洋のカタログで取り寄せたポラロイドの偏光板を3眼鏡筒の下に置いて代わりにしました。上の写真のニコンのPFM(これも同じ店で買った)はやがてフィルム一眼レフ、さらにデジタル一眼レフに代わりましたが、中古のオプチフォトを手に入れるまで15年以上これが主力機になっていました。
ストロボ撮影装置は、顕微鏡の下に見える木の箱です。


このツアイスの顕微鏡は裏返すと裏蓋というものがなく、ランプのコレクターレンズから前方のレンズと反射鏡までの間にも何もありません。それでこの部分でストロボ光を割り込ませることにしました。撮影時には手前に見える窓にストロボの発光面をあてがいます。ストロボ光は古いルーペのレンズを通り2枚の鏡で反射して顕微鏡の光路に入りますが、鏡の1枚は可動式です。使った材料は有り合わせのアルミ材や手鏡、タミヤのギヤボックスの部品などでした。

右に見えるレバーを押すと2番目の鏡が上がってハロゲンランプの光路を遮り、代わりにストロボ光を導入します。一眼レフに使われるクイックリターンミラー以前の、距離計連動カメラの時代に作られていたミラーボックスのような動作です。シャッターとの連動には最初は二又レリーズを使い、カメラをワインダー付きの一眼レフに替えるとマイクロスイッチを仕込んでリモートコードを繋ぎ、最後にデジタル一眼になるとスイッチをもう1個増やしてシャッター半押しに対応させました。
もともと設計が理に適っていない上に今のデジタルカメラのようにその場で撮影結果を見ながら調整を加えていくということもできないので、効率が悪くて光量が十分でなかったり照明ムラが出たりと問題は色々ありましたが、とにかく動き回る動物プランクトンをスナップ風にパチパチ撮りたいという目的は一応これで達せられました。

フィルムカメラ時代に上の機材で撮影したものをいくつか出しておきます。2001年から2005年頃の撮影ですが、当時の撮影法は顕微鏡に付いていたものの他にニコンやオリンパスの接眼レンズを使ってコリメートで撮ったり、その接眼レンズを少し持ち上げて投影レンズ代わりにしたりと、かなりいい加減なものでした。すべてネガフィルム原版を複写したものですが、経年劣化のせいかデジタル化のせいか元々あった色ムラがさらに強調されているようです。

スピロストマム DIC Plan16X/0.35 

ゾウリムシ DIC Plan40X/0.65

トリコディナ DIC Plan40X/0.65

ゴニウム DIC Plan40X/0.65

腕足類の幼生 異色照明 Neofluar6.3X/0.20

二枚貝の幼生 異色照明 Neofluar6.3X/0.20

2021年5月6日木曜日

ヒゲクロキジラミ・幼虫と成虫

 ネジキの葉の裏で黄色いキジラミ幼虫を見つけました。他の葉にもいて、どちらも終齢のようなので成虫もいるだろう思って周囲を探すと羽化直後の個体が2匹見つかりました。以前のブログに(種名は疑問符付きで)出したことのあるヒゲクロキジラミ Cacopsylla nigriantennata だと思います。



幼虫の体長は1.6mm前後で、触角の先が黒色です。多分終齢だと思います。


羽化後、翅を伸ばしている成虫。♂のようです。



撮影している間にもだいぶ翅が伸びてきました。

これは別の個体で、翅はほぼ伸び切っていますが体色がまだ出ていません。触角もまだ淡色ですが、脱皮殻の触角は先が黒色です。

これは♀ですね。触角はこれから黒くなるんでしょう。体長約2.1mm、翅端まで約2.7mmです。

(2021.04.27・舞子墓園)