細長い繊毛虫、スピロストマム Spirostomum の一種です。以前のブログでも一度出したことがありますが、今回の方がかなり小型です。また囲口部の長さの細胞全体に対する比率も前回の種は1/2以上、今回は1/2未満と違いがあるので、おそらく別種でしょう。「淡水微生物図鑑」の説明に当てはめてみると、前回の大型種が S. ambiguum、今回が S. intermedium か S. minus のどちらかになりそうです。
2021年8月20日金曜日
スピロストマム(ネジレグチミズケムシ)
2021年8月19日木曜日
マルサヤワムシ科シナンテリナ属の一種(Sinantherina ?spinosa)
初めて見たワムシの群体です。いつもの公園の、干上がっていることの方が多いような浅い池で採集しました。
球形の群体ということではじめはテマリワムシ科の一種だろうと見当をつけて調べていたのですが、この科でこれくらいの規模の群体を作るのは Conochilus hippocrepis のみで、その種であれば頭頂に1対あるはずの腹触手が見当たりません。胴部にもそれらしきものは見えないのでそもそもテマリワムシ科ではなさそうです。そこであらためて図鑑(日本淡水動物プランクトン検索図説)を眺めると、マルサヤワムシ科シナンテリナ(Sinantherina)属が形も似ていて、やはり群体を作ることが分かりました。日本で知られている2種が掲載されていますが、そのうちの Sinantherina spinosa という種が開いた時の頭冠の形や腹面に並んだ棘、また普通50個体前後の球形群体を作ることなどの特徴が一致し、有力候補です。
2021年8月18日水曜日
ミジンコワムシ
ミジンコワムシ Hexarthra mira はどの図鑑を見ても全国に広く分布する普通種とされていますが、私が採集している範囲ではそう多く見かける種ではありません。太短い体幹の周囲にそれぞれ長さの異なる6本の太い腕が生えていて、全体として非常に厚みがあるので全体像を把握できる写真を撮るのが難しいワムシです。
2021年8月17日火曜日
カマガタツボワムシ
これはカマガタツボワムシ Brachionus falcatus だと思います。被甲の前後の長い刺状突起が特徴的で、図鑑やネット情報を見ても紛らわしい形態の近似種は無さそうです。ゆっくりと回転しながら泳ぐ姿はなかなかカッコいいと思うのですが、どうでしょうか。
2021年8月13日金曜日
2021年8月12日木曜日
カメムシ卵に産卵するナガコバチ科 Anastatus sp.
アカメガシワの葉の先の、細く伸びた部分にカメムシの卵、そしてその卵に産卵中の寄生バチの姿がありました。
ハチは昨年キマダラカメムシの卵の上で見たものとおそらく同種で、ナガコバ科 Anastatus 属の一種でしょう。今回の卵は大きさからみてキマダラではなくクサギカメムシあたりかも知れませんが、12個の卵のうち10個はすでに空で、卵殻に開けられた穴の様子を見るとこれらの卵から出てきたのはすべて寄生者だったものと思われます。2021年8月11日水曜日
サクラの葉裏に産卵するナシグンバイ
ナシグンバイ Stephanitis nashii の産卵、あるいはそれらしき行動はこれまでに何度か見ているのですが、葉をつまんでレンズを近づけるとすぐに中止してしまうので、満足に撮影出来たためしがありません。今回も一部始終とは行きませんでしたが、確かに産卵行動と思える場面を撮ることができました。