2022年1月8日土曜日

ヤツデの枯葉から~その2~ ヤマトクサカゲロウ 越冬色

 アシダカグモの次に出てきたのはヤマトクサカゲロウ Chrysoperla nipponensis でした。茶色っぽい越冬色です。スズキクサカゲロウによく似ていますが、顔の黒紋が違う他に、スズキはこちらのように越冬中も体色が変わりません。


体長約11mm。

(2022.01.05・明石公園)

2022年1月7日金曜日

ヤツデの枯葉から~その1~ アシダカグモ幼体

枯れたヤツデの葉が枝から垂れ下がっています。

皺くちゃになった大きな葉はこの時期、ちょっと拡げて覗いてみる価値があります。

出てきたのは体長12mmほどのアシダカグモ Heteropoda venatoria の幼体。

別の葉からもう1匹現れました。

大きさはほぼ同じ。兄弟でしょうか。身を隠そうとウロウロしますが、気温が低いので動きは緩慢です。

立ち止まったところで顔面を1枚。

(2022.01.05・明石公園)

2022年1月6日木曜日

卵嚢を守るムナボシヒメグモ

 キヅタの葉をめくるとムナボシヒメグモ Platnickina sterninotata が卵嚢を咥えていました。

以前にも11月に同じような情景を撮影していますが、冬の間ずっとこんな風に卵嚢を守っているんでしょうか。

クモの体長は約2.5mm。それに比べると随分大きな卵嚢です。

葉を裏返して撮影しているとあちこち逃げまわりますが、咥えた卵嚢は放しませんでした。

(2022.01.05・明石公園)

2022年1月5日水曜日

ウシカメムシ越冬中

 昨年も同じようなものを出していますが、イスノキの葉陰で越冬中のウシカメムシ Alcimocoris japonensis です。

ウシカメムシが乗っている実はおそらくすでにタマバエ(イスノキハリオタマバエ?)に寄生されていて、正常に大きくなれなかったもの(イスノキミコガタフシ)です。

(222.01.05・明石公園)

2022年1月3日月曜日

アリを捉えた謎の物質

 しばらく虫撮りができていないので、2か月前の写真です。
ネジキの葉の上で、なにやらゼリー状の塊にアリが捕まっていました。

元は液状だったと思われますが、すでに硬くなっていました。


アリはハリブトシリアゲアリでしょうか。ほぼ全身埋もれています。

(2021.11.19・学が丘北公園)

2022年1月2日日曜日

滑走運動をするイカダケイソウ(Bacillaria sp.)

「南京玉すだれ 」に例えられる滑走運動で知られるイカダケイソウ(Bacillaria)の一種です。今回は海で採集したものですが淡水性の種もあり、以前のブログでも2度(2013.07.09,2019.06.13)出していますが、後の方は淡水で採集したものです。クサリケイソウという和名も使われています。こういうものを撮影するときは動きを抑えないよういつも水の量を多目にとっているのですが、少し多過ぎたようで、ピントが一部にしか合いません。




動画です。



(2021.11.18・西舞子海岸にて採集)

2022年1月1日土曜日

コアミケイソウの一種(Coscinodiscus ?wailesii)

 これは冬の間、近所の海でネットを引くと大量に入ってくることが多いコアミケイソウ(コシノディスカス Coscinodiscus)の一種で、以前から播磨灘で時折大発生して海苔養殖などに被害を与える Coscinodiscus wailesii という種だと思います。

細胞はきれいな円筒形で、直径と高さがあまり変わりません。

これは深度合成画像ですが、実際は円筒の蓋(殻面)はやや凹面になっています。

別の細胞ですが、中心部には網目模様がありません。偏斜照明+深度合成です。

同じ画像からの切り出しです。

円筒の側面(帯面)。偏斜+深度合成です。

上の画像からの切り出しで、亀甲模様の上にさらに細かな網目模様が重なっているのが見えます。

これは合成に使った画像の1枚ですが、よく見ると亀甲模様と細かい網目模様ではピントの合う位置が少しずれています。円筒の面は画面右に向かって高くなっているので、網目模様は亀甲模様より外側にあるということでしょう。

(2021.11.16・西舞子海岸にて採集)