2022年7月18日月曜日

トゲグモ(♀幼体?)

 トゲグモ Gasteracantha kuhlii にお目にかかるのはこれでやっと3度目で(1度目2度目)、この明石公園では初めてです。イヌビワの枝の間、ちょうど目の高さくらいに網を張っていました。この公園にはいないものと思っていたのですが、今回も含めてこれまで見たものはどれも樹木の間のかなり薄暗い場所に巣網を張っていて、そういう性向のせいで見落としていた可能性が高そうです。今回もやはり♀でしたが、やや小型で、腹部の突起の発達も弱いようなので幼体かも知れません。体長5.5mm、体幅7mmくらいです。


網が風に揺れて、これが精一杯でした。

(2022.07.18・明石公園)

2022年7月17日日曜日

イソヤムシの一種(Spadella sp.)

 いつもの海岸で採れたヤムシです。以前のブログに掲載したものと同じイソヤムシ属 Spadella の一種で、おそらくSpadella cephaloptera だろうと思っています。前回も7月に採集しているので、今頃が出現期なのでしょう。図鑑によればこの仲間は本来底生性ですが、時に浮遊するということです。ヤムシの仲間は細長い上にこちらのように無色透明なものが多く、実体顕微鏡で眺めていても動かなければつい見逃してしまうくらいですが、この種は体が太くて不透明なのでよく目立ちます。カバーガラスで封じても元気に動き回りますが、静止したところを狙って18カットほどスタック撮影しました。

1枚だけなので画像サイズはいつもより大きくしました。

(2022.07.14・西舞子海岸にて採集)

2022年7月16日土曜日

ヒラタトガリカメムシ

 ヒラタトガリカメムシ Brachymna tenuis はもともと南方系のカメムシで、近年になって九州や四国、本州にも分布を拡げてきたもののようです。ここ明石公園でもこの5月にある方が採集されていて、その個体も見せていただいたのですが、その後別の虫撮り仲間に居場所を教えて貰ってようやくお目にかかることができました。最初に見た時はササの群落にたくさんの幼虫がいたのですが、その2週間後同じ場所を訪れた時には成虫が1匹しか見つかりませんでした。羽化後分散していったのかも知れません。この公園内にはあちこちにタケやササの群落があるので、また他の場所で見つかることを期待しています。

体長約13mmの幼虫です。大きさからみて終齢でしょう。

和名通り平たいカメムシです。

これは別個体ですが、同齢のようです。若齢幼虫も何匹か見ましたが、逃げ足が速くて撮れませんでした。


1匹だけ見つかった成虫は体長約14mmです。

(幼虫:2022.06.26/成虫:07.10 明石公園)

2022年7月13日水曜日

ゴミグモの若齢幼体

 アベマキの幹の凹部にゴミグモ Cyclosa octotuberculata の幼体が小さな網を張っていました。体長は2mm足らずで、以前のブログに出したものよりさらに小さく、その分腹部の突起もあまり発達していません。それでも一人前に、自分の居場所の上下にはゴミを並べてカムフラージュしています。





(2022.07.10・明石公園)

2022年7月12日火曜日

エノキのナメクジハバチ幼虫

 先月のハススジハマダラミバエのところでもちょっと顔を出しましたが、今年はエノキの葉につくナメクジハバチの一種の幼虫をよく見かけます。

葉裏を見上げるとこんな感じ。

体長というか、全長約7mmです。

単眼がどうにか見えます。

これ別の葉の若齢幼虫で、体長約2.3mm。

頭部はまだむき出しのままです。

針穴のような食痕が散らばる中に、さらに小さな幼虫がいました。葉の真ん中あたりです。

体長約1.5mm。成長したものより透明感があります。

落ち葉の先でひっくり返しました。

すぐに起き直って歩いて行きます。

(2022.06.30・明石公園)

2022年7月10日日曜日

ヒロクチバエ科 Rivellia cestoventirs

 見かけも動きもミバエにそっくりの美しいヒロクチバエです。アラカシの幹から流れる樹液を舐めていました。以前のブログに Rivellia sp.として掲載したものと同じですが、その後のネット上の情報をいろいろ参照すると、 R. cestoventirs という種で間違いなさそうです。大小2匹来ていて、小さい方が体長約2.8mm、大きい方が約4.5mmで、雌雄の区別は分かりません。腹部の黒帯や前胸背板の黒紋に少し違いがありますが、個体変異だと思います。
以下1-4枚目が小さい方、5-8枚目が大きい方の個体です。









(2022.06.30・明石公園)


卵を守る?アワダチソウグンバイ

 セイタカアワダチソウの葉の裏で、葉に埋め込むように産み付けられた卵の上でじっとしているアワダチソウグンバイ Corythucha marmorata を見つけました。こんな風にレンズを近付けるとじわじわと遠ざかっていくのが普通ですが、いつまでもその場にとどまっているのを見ると母虫が自分の産んだ卵を保護しているのではないかと想像してしまいます。以前にヒメグンバイがやはり卵を守るようにその上を行きつ戻りつしているのを見たことがありますが、どちらも常に見られる行動ではなく、卵の保護と解釈できるのかどうか分かりません。



(2022.06.30・明石公園)