2022年11月5日土曜日

ネコハエトリ・♀

 ヤブガラシの葉の上で食事中のネコハエトリ Carrhotus xanthogramma の♀。


獲物は多分、周りのセイタカアワダチソウの花にたくさん来ていたツマグロキンバエ。


ハエトリグモは何と言っても顔ですね。

向こうを向いてもこっちが見えてる?

(2022.10.31・神戸市西区伊川)

2022年11月4日金曜日

キリウジガガンボ・♀

 これもブログに出すのは初めてだと思います。河川敷のヤブガラシの繁みにいたキリウジガガンボ Tipula aino です。

普段は横目で見ただけで通り過ぎるような最普通種ですが、なにしろ虫が少ないので贅沢は言ってられません。日陰なので自然光ではあまり絞れずピントがちょっと浅いです。

これはストロボ使用ですが、やはり自然光の方がいいですね。

体長は約23mm。北隆館の図鑑やいろいろなネット情報では15~18mmとされているのほとんどなんですが、これは大き過ぎるのかな?

心配なので翅の写真も出しておきます。

(2022.10.27・神戸市西区伊川)

2022年11月3日木曜日

オンブバッタ雌雄

 この季節、草叢を歩いていると足元からいくらでもとび出してくるオンブバッタですが、最近はアカハネオンブバッタ Atractomorpha sinensis という、一見見分けのつかないほどよく似た南方種がこのあたりにも分布を拡げてきて、すでにかなりの割合で在来種と置き代わっているそうです。普段からバッタ類に全く注意を払っていなかった私は虫取り仲間に教えられて初めてそのような事情を知ったのでした。この日は何も収穫の無いまま歩き回った末、そのアカハネでもいいだろうという気になってあちこちでペアになっているそれらしきバッタを何組か撮ってみたのですが、帰宅して写真をよく調べると全て無印のオンブバッタ Atractomorpha lata なのでした。アカハネは在来種と違ってよく飛ぶそうなので、こちらが近づくといち早く逃げてしまったのかも知れません。

緑色の♀に茶色の♂のペア。

そこに突然、もう1匹の♂が闖入してきました。

♀は2匹をおんぶしたまま歩き回ります。

やはり先取権が強いのか、やがて後から来た♂は向きを変えて降りていきます。

元通り。

(2022.10.27・明石公園)

2022年11月2日水曜日

イトダニ科(Uropodidae)の一種

 落ち葉の中から拾い上げた枯れ枝に、赤いダニがたくさんくっついていました。こちらと同じ、イトダニ科(Uropodidae)の一種です。以前BABAさんがブログに掲載されたこのダニの美しい深度合成画像を見て、ああいう画像を自分も一度撮っておきたいと思っていたので、フィルムケースに数匹放り込んで帰りました。

これはやや大きめで甲が高く、体色の暗い個体。腹面です。脚がきれいにしまい込まれています。ゴミだらけですが、これでもかなり掃除したつもりです。

同じ個体の前半部。

こちらはやや小型で甲が低く、体色の明るい個体。背面です。一見何もないつるつるの滑らかな甲羅に見えますが、ごく細かな毛が疎らに生えています。

同じ個体の腹面。中央付近の構造が最初の個体とだいぶ違いますが、雌雄の違いか発育段階の違いか、あるいは別種なのか勉強不足で分かりません。

同じ個体。

もう1枚。

(2022.10.27・明石公園にて採集)

2022年10月31日月曜日

ツツハムシ類の幼虫

 落ち枝を裏返して小さなヤスデを追いかけていたら、ファインダーの視野に入ってきました。糞でできた巣を背負って歩く姿はツツジコブハムシなどコブハムシ類の幼虫にそっくりですが、こんな場所で見たのは初めてです。調べてみると、BABAさんの記事が見つかりました。ツツハムシ亜科の幼虫が、同じような糞の巣を持ち、主に落ち葉を食べて育つそうです。3齢で越冬するそうですが、今回見つけたものは巣の全長が約2.4mmとずいぶん小さいので、まだ若齢だろうと思います。






(2022.10.27・明石公園)

2022年10月30日日曜日

ヨモギハムシ

普通種ですが当ブログでは多分初登場のヨモギハムシ Chrysolina aurichalcea です。

河川敷のヨモギでこんなペアがたくさん見られました。産卵中の♀がいないかと探しましたが、見つかりませんでした。

近くにいた別のペア。風があってちょっとブレました。

同じペアをストロボで。この種の光源には向かない被写体です。

これは♀。

こっちが♂。

(2022.10.27・神戸市西区伊川)

2022年10月29日土曜日

ムクノキクチナガオオアブラムシとクロクサアリ

 10年以上前から同じムクノキの幹に棲みついているアリとアブラムシ。樹皮をそっと剥がしてみるとやはりいました。以前のブログに出したのと同じ木で、アリはクロクサアリ Lasius fuji、アブラムシはムクノキクチナガオオアブラムシ Stomaphis aphananthae だと思います。このアブラムシは以前はエノキやケヤキにつくヤノクチナガオオアブラムシ Stomaphis yanonis と同種とされていたのですが、1979に別種として新種記載されたそうです。


名前通り口吻がやたらに長いアブラムシです。

アブラムシを咥えて歩くアリもいます。

いきなり屋根を剥がされたので安全な場所に避難させようとしているんでしょうか。

お尻にまだ脱皮殻をくっつけたものも。

こちらはまだ脱皮中で、長い口吻が抜けていません。

(2022.10.21・明石公園)