2022年12月7日水曜日

クロスジフユエダシャク♂

 フユシャク類の♀はなかなかお目にかかれませんが、♂の方はいつもの公園でもよく見かけます。これはクロスジフユエダシャク Pachyerannis obliquaria の♂でしょう。アベマキの幹にとまっていました。


この姿勢で、翅の差し渡しが約21mmです。

なぜか左の触角が曲がっていました。
以前に見た同種のメスはこちらに出しています。

(2022.12.03・明石公園)


2022年12月6日火曜日

ヒゲナガサシガメ若齢幼虫

 昨日の記事にヒゲナガサシガメ Serendiba staliana の若齢幼虫はまだ見たことがなかったと書いたばかりですが、つい先日、かなり小さな個体を見つけています。

トウネズミモチの葉裏にシルエットが見えました。


体長約3.3mm、2齢くらいでしょうか。

実は、このひと月近く前にもっと成長のすすんだ幼虫も見ています。

体長は9mmくらいで、上の個体の2倍以上です。幼虫で越冬するカメムシですが、産卵時期にはかなり幅があるようです。

(1~3枚目:2022.12.03/4枚目:2022.11.08・明石公園)

2022年12月5日月曜日

ヒゲナガサシガメの卵から出てきたナガコバチ(深度合成)

 10月のはじめ、トウネズミモチの葉裏に4個並んで産みつけられたヒゲナガサシガメの卵を持ち帰りました。このサシガメは成虫や、ある程度成長した幼虫なら度々撮影していますが、1、2齢くらいの若齢幼虫はまだ見たことがなかったので自宅で孵化させてみようと思ったのです。いつ生まれてくるかと毎朝一番に確認していたのですが、ひと月経っても何の変化もありません。すでに死んでいたかとあきらめかけていたところ、11月の20日の朝、容器の中を小さなコバチが歩き回っているのに気づきました。ルーペで見ると4個のうちの3個の横腹に穴が開いていて、どうやら他の2匹は容器のわずかな隙間から逃げてしまったようです。体長1mmちょっとのコバチで、スタック撮影してみると以前他種のカメムシ卵から出てきたこちらこちらと同じナガコバチ科 Anastatus sp.の♂でした。脚の色などにも違いは見られないのですべて同種かも知れません。ホスト卵の大きさから見て逃げ去った2匹も同じく♂だったのではないかと思います。

散光照明のせいで翅が強い干渉色を発しています。

撮影するまでに二日間放置していたせいで複眼が凹んでしまいました。


寄生されていたヒゲナガサシガメの卵です。最後の1個(右から二つめ)は12月5日現在、変化なし。

(2022.10.01・明石公園にて採集/11.22撮影)

2022年12月4日日曜日

アオオニグモとキレ網

 トベラの葉に黒い影が映っています。

ぼんやりと8本脚。

アオオニグモ Araneus pentagrammicus でした。

突き出した脚から1本の糸が伸びていて

その先は円い網の中心に繋がっています。一部扇状に横糸を欠いた、いわゆるキレ網ですね。以前に出したビジョオニグモも同じような巣や網を造ります。

獲物も少なくなってきました。

(2022.11.25・明石公園)


2022年12月2日金曜日

ツマグロスケバの顔

 アカメガシワの葉の上で吸汁していたツマグロスケバ Orthopagus lunulifer です。全身を撮ろうとしたら逃げてしまったので今回は顔だけ。その分、画像をちょっと大きめにしました。


(2022.11.16・明石公園)

2022年12月1日木曜日

淡水のイカダケイソウ(Bacillaria ?paxillifera)

 近所の河川敷の水溜まりで採ってきたサンプルを実体顕微鏡で覗くと、シャーレの底でこの珪藻の群体が盛んに伸び縮みを繰り返していました。タイトルには「淡水の」と入れましたが、この仲間は淡水から海水まで広く分布するということなので、昨年海で採集したこちらとおそらく同種と思われます。ネット上で見つかる資料には Bacillaria paxillifera という種が盛んに登場しますが、これもその種なのかも知れません。なお、同様によく見られるB. paradoxa,Nitzschia paradoxa という種名は現在では B. paxillifera のシノニムとされているようです。





この珪藻を観察しているといつものことなのですが、しばらく伸び縮みしていると疲れが出るのか動きが止まってしまいます。

動画です。



(2022.10.31・神戸市西区伊川にて採集)


2022年11月29日火曜日

ゴミグモ♂幼体

 トベラの葉の裏にぶら下がっていたゴミグモ Cyclosa octotuberculata の♂です。以前のブログに出したこちらこちらに比べると小さく(体長約4mm)、腹端の突起もあまり発達していないので幼体でしょう。前にも書いたことですが、このクモの♂が網を張っているのを見たことがありません。一生張らないんでしょうか。





(2022.11.08・明石公園)