2023年7月6日木曜日

アラカシの幹に産卵するキマダラヒロクチバエ

 これは以前のブログで2度(2016,2019)、ヒロクチバエ科の一種(Neohemigaster sp.)として出している種ですが、学名は未定のままでキマダラヒロクチバエという和名が付いているようです。ここ数年の間にこのあたりでもすっかり普通種になってしまいました。薄暗い場所を好むようで、林の中でコナラやアベマキ、アラカシなどの幹にとまっていることが多く、産卵も同じ場所で行うようです。この日もアラカシの幹を歩きながら、ところどころで樹皮の隙間に産卵管を差し込んでいました。




(2023.07.02・明石公園)


2023年7月5日水曜日

ササキリの幼虫

 雨上がりで水滴の残るツユクサの上に、ササキリの小さな幼虫がたくさんいました。



近づくとすぐに後ろ向きになってしまいます。

やっと前から撮れたと思うと、前脚で触角のお手入れをはじめました。まず前脚で引き寄せて、

口器の間を通します。

ところで今回初めて気づいたのですが、この虫には頭のてっぺん、触角の付け根の間に小さな角があるんですね。幼虫だけかと思って昨年撮った成虫の顔を見ると、目立たなくなってはいますがちゃんとついていました。


(2023.07.02・明石公園)


2023年7月3日月曜日

アカイボトビムシ属の一種

 雨上がり、苔むしたサクラの幹を小さな赤い虫が何匹も歩いていました。アカイボトビムシ属の一種(Lobella sp.)です。普段こういうむき出しの場所ではあまり見ないのですが、この天気のおかげで樹皮の隙間や苔の間から出てきたんでしょう。1~3枚目と4~6枚目は別個体で、体長は2mm前後。ぬいぐるみにすると売れそうな可愛い虫です。







(2023.07.02・明石公園)


2023年7月2日日曜日

ホソムシヒキの一種(Leptogaster sp.)

 どこからか飛んで来て前方のサクラの葉にぶら下がった虫を見に行くとホソムシヒキの一種(Leptogaster 属)でした。全身白っぽいので、羽化して間もない個体なのでしょう。種は違うかも知れませんが、やがて時間が経つとこちらに近い体色になると思います。これまでこの公園ではあまり見た記憶がなかったのですが、なぜか同じ日にもう一匹見つけました(が、撮る前に逃げられました。)ムシヒキアブと言っても体つきも飛び方も弱々しい印象ですが、捕食の場面も見たいものです。

体長は約15mm。

葉が揺れるのでピンボケの量産になりましたが、アップを撮ろうと枝に手を添えるとやはり飛んで行ってしまいました。

(2023.07.02・明石公園)

2023年7月1日土曜日

マツヘリカメムシの成虫と幼虫

 外来種のマツヘリカメムシ Leptoglossus occidentalis を見たのは5年前の秋、家人が自宅前で拾ってきた成虫がはじめてでした。その頃から近所の公園でもよく見られるようになったと話には聞いていましたが、どうも縁が無いようで、その後は昨年幼虫を1匹見ただけです。この日も見つけたのは同行の虫仲間でしたが、私にはやっと2匹目の成虫だったのでありがたく撮らせていただきました。

手前の葉が邪魔になるので片手で押しのけて撮っています。球果を吸っていたらしく、体を揺するような動きをしていました。

ちょっとミスをして驚かせたので飛んで行きましたが、探すとすぐ近くの枝で念入りに触角の手入れをしていました。やっぱり松脂がつくのかな。

幼虫もいました。


(2023.06.24・明石公園)


2023年6月30日金曜日

花蜜を吸うクチナガハリバエ

 クチナガハリバエ Prosena siberita がマサキの花の蜜を吸っていました。このハエが花蜜を吸うところは以前にも一度撮影したことがありますが、大抵はこんなふうに木の幹でじっとしている印象があって、花に来ているのはあまり見かけません。それにしても、普通に花蜜を吸うだけならこんなに長い口吻は必要ないように思えますが、何か他に大事な使い道があるんでしょうか。




(2023.06.24・明石公園)


2023年6月29日木曜日

カナムグラヒメゾウムシ

 アカメガシワの葉の上にいた小さなゾウムシです。はじめ花外蜜腺を吸っているように見えたのですが、レンズを近づけると裏に回りこんでしまいました。体長約2.8mmです。
保育社の甲虫図鑑で調べるとヒメゾウムシ亜科のどこかに入りそうなのですが、特徴が
一致する種が見つかりません。そこで多少とも似ている種名でネットを検索していると、いくつかのサイトでカナムグラヒメゾウムシ Psilarthroides czerskyi という、有力候補になりそうな種が紹介されていました。こちらこちらの標本写真を見ても違いが見つかりません。食草のカナムグラはこの場所でも少なくないし、大きさや分布情報から見てもこの種で間違いないでしょう。上記甲虫図鑑では Psilarthroides 属が亜科の検索表にだけ登場しますが、それに含まれる種は収録されていませんでした。





(2023.06.24・明石公園)