2026年1月26日月曜日

モモブトトビイロサシガメ

 久しぶりに海岸で越冬昆虫探しをしてきました。防潮堤に沿って2キロほど、浜辺に転がった小石や板切れをひっくり返しながら3時間ばかり歩いて、この日一番の大物(サイズの点で)がこのモモブトトビイロサシガメ Oncocephalus femoratus でした。3年前にもやはり浜辺で越冬していた幼虫を出していますが、今度は成虫です。大きなコンクリート片を裏がえして見つけました。体長約15mmです。

画面右下にピンボケで写っているのはたくさんいたサビヒョウタンナガカメムシ、その左の小さいのはアリモドキ(甲虫)の一種ですが、後者については別の記事を書く予定です。


前の記事にも書きましたが、未だに越冬中以外の活動期に見たことがありません。

(2026・01.21・明石市藤江)


2026年1月25日日曜日

ウスアトベリキバガ

 これはキバガ科のウスアトベリキバガ Hypatima spathota だと思います。やはりアオギリの落ち葉の中から出てきました。一見枯れ枝か藁の切れ端のような姿で、これが茶色い枯葉の上に乗っているとなおさら虫には見えません。
頭部に生えた毛の先から翅端まで約10mm、前翅長はこの姿勢でははっきりしませんが7.5mmくらいでしょうか。幼虫はハゼノキなどのウルシ科につくそうです。







頭上に反り返った下唇髭に大きな複眼、中国の龍か西洋のドラゴンを思わせる風貌です。

(2026.01.12・舞子墓園)




2026年1月24日土曜日

ホホジロアシナガゾウムシ

 アカメガシワの枝にしがみついていたホホジロアシナガゾウム Merus erro です。いつもの虫仲間が見つけたものを撮らせてもらいました。この付近のアカメガシワでは冬の間でもときどき見つかるようです。


(2026.01.17・明石公園)


2026年1月23日金曜日

クスノキミバエ(Bactrocera hyalina)

 これもアオギリの落ち葉です。一見してミスジミバエ Bactrocera scutellata、しかし何か違うような、と思えば、和名の由来でもある胸部背面の3本線のうち中央の一本がありません。それに両側の線もかなり短小です。さらに脚の色も薄く、翅の前縁に沿って暗色になるはずの領域もほとんど色がついていません。しかしそれらの違いを除くとやはりお馴染みのミスジミバエによく似ています。
それでは同属別種か、と考えてネット情報を漁っているとこちらの報文が見つかりました。おとなり韓国で従来から知られていた Bactrocera 属2種と、同属で新たに確認された1種についてのレヴューです。従来からの2種はお馴染みのミスジミバエとカボチャミバエ B. depressa ですが、3種目の B. hyalina の標本写真を見ると胸背の縦線が両側の1対しかないことや翅の前縁の色が薄いことなど、今回撮影したものによく一致することが分かりました。それ以外の識別点を英語の記述から翻訳ツールを頼りに抜き出して見ると、上額眼縁剛毛(frontal setae )が2対のみ(ミスジやカボチャは3対)、小楯板端剛毛は1対のみ(ミスジやカボチャは2対)、翅には狭くてかすかな前縁帯(costal band)が辛うじて確認できる、とあります。他に、脚は後腿節(hind femur)が褐色である他はほぼ全体が淡黄色、と説明されていますが、添付された標本画像を見るとこれはおそらく後脛節(hind tibia)の誤りでしょう。以上の特徴は下の画像からも確認できるので、これは Bactrocera hyalina (ミバエ科・ミバエ亜科)として間違いないのではないかと思います。ネット上には日本語の情報がほとんど出てこないのですが、学名で検索していると、双翅目談話会会誌 「はなあぶ」No.56 (2023年11 月発行)の目次に「靱公園(大阪市西区)で見つかったクスノキミバエBactrocera hyalina」というタイトルがありました。本を見ていないので内容は分かりませんが、大阪でも確認されているようです。またこれでようやく和名を知ることが出来ました。
いつ頃のデータかよく分かりませんが、こちらによると本種は九州や中部・北陸から報告されているようです。またこちらの台湾の報文を見ると、台湾・タイ・中国でも記録があり、ホストとしてクスノキ科とモクレン科が挙げられています。

見つけた時高倍率レンズをつけていて、交換も面倒だったので画面一杯になってしまいました。前縁帯(翅の前縁に沿った帯状の着色部分)はごくかすかです。体長は約6mm。

上の写真からの一部拡大。小楯板端剛毛は1対のみです。





上額眼縁剛毛は2対です。

以下は比較のために、2024年1月の記事に使用したミスジミバエの画像から拡大したものです。

小楯板端剛毛は2対あります。

上額眼縁剛毛は3対です。

(2026.01.12・舞子墓園)


2026年1月22日木曜日

卵の抜け殻(イラガ類)

 カクレミノの葉の裏になにやら真珠色に光るものが見えたのでルーペで確認すると、卵の抜け殻でした。イラガの仲間のものだと思います。以前のブログによく似た、まだ孵化前のものをヒロヘリアオイラガ?の卵塊として出していますが、そちらも同じウコギ科のヤツデについていたので同種かも知れません。中身が抜けてぺしゃんこですが、ただの抜け殻と思えないほどきれいなので撮っておきました。卵殻1個の大きさは長径1mmくらいです。





(2026.01.12・舞子墓園)


2026年1月21日水曜日

コマユバチの一種

 これもアオギリの落ち葉の中から出てきた、コマユバチの一種です。似たような種は何度も撮っているような気もしますが、ざっと過去の記事を探してみたところでは同種らしきものは見つかりませんでした。属の見当もつきませんが、産卵管が見えないので♂でしょうか。体長約2.8mm、翅端まで約4.2mmです。




(2026.01.12・舞子墓園)

2026年1月20日火曜日

不明カスミカメムシ幼虫

 昨日の記事に続き同じくアオギリの落ち葉から出てきたカスミカメムシですが、今回は幼虫です。撮影時には、頭部から胸部にかけての側面を走る赤い筋を見て、以前に同じ場所で見た外来カスミカメ Campyloneura virgula だと思っていました。しかし写真を比較すると似ているのはその赤い筋だけで、それも今回のものはより細くて短く、触角の赤い斑紋もありません。体形にも違いがあります。ということで他の候補を探さなければならないのですが、カスミカメムシの幼虫の画像は図鑑にもネット上にもほとんどなく、今のところ全く見当がつきません。体長は約2.7mmです。
ちなみに Campyloneura virgula についてはカグヤホソカスミカメという和名がつけられたそうです。あちこちで見つかっているようなので、一度成虫を見たいのですがまだ叶いません。






(2026.01.12・舞子墓園)