クスノキの幹でシンジュキノカワガの幼虫が繭を作りはじめていました。
虫仲間に教えられて最初にこの幼虫を見たのは9月の初めで、すでにその時にもいくつかの繭が見つかっていたのですが、11月半ばも過ぎてまだ活動していることに驚きました。前回幼虫を見た数本の細いシンジュには幼虫もまだ数匹残っていて、繭を作っていたクスノキはそこから園路をはさんで10mばかり離れた場所です。
朝の9時過ぎ、地上1mちょっとの高さです。場所を決めたばかりのようで、周囲の樹皮をせっせと齧っていましたが、まだ繭らしい構造はまだほとんど見えません。幼虫の体長は約38mmです。
昼過ぎに見に来ても仕事はほとんど進んでいませんでした。
翌日、やはり9時過ぎに現場を訪れると、繭はほとんど完成していて(左下)、すぐ隣で別の幼虫が新たに工事を始めていました。
木屑を綴り合せた繭の、中心線上の細い隙間から幼虫の体が覗いています。
最後の仕上げをする幼虫の顔が見えます。
最後は隙間の左右を引き寄せて閉じるようです。
新たに来た方の繭はすでに左右の壁がだいぶ出来上がっていて、その間から身を乗り出して繭の材料を集めています。
樹皮から小さなかけらを齧りとっては繭の壁に付け加えていくという作業の繰り返しですが、かなり動きが素早くてここぞという瞬間がなかなか撮れません。
最初は1、2時間で仕事を終えそうな勢いだったのですが、たびたび長い休止が入るので思ったほどには捗らず、完成を見届けるのはあきらめました。
これは最初の繭、午後2時前の状態です。
元のシンジュの木には緑の葉も残り少なくなっていましたが、まだ数匹の幼虫が頑張っていました。この季節に蛹化したものがいつごろ羽化するのか気になるところですが、ネット上では今年も各地でこの蛾の大発生が報告されていて、従来日本では越冬できないと言われていたのも怪しくなってきているようです。
こんにちは。
返信削除寒い日が続きますが、シンジュキノカワガは元気ですね。
こちらでも繭や幼虫、成虫などを見かけます。
すみません、通知メールを見落としていてご返事が遅れました。
返信削除各地で発生しているようですが、そちらでも見られるんですね。
成虫か繭で越冬しないのかどうか、気になるところです。