アシダカグモの次に出てきたのはヤマトクサカゲロウ Chrysoperla nipponensis でした。茶色っぽい越冬色です。スズキクサカゲロウによく似ていますが、顔の黒紋が違う他に、スズキはこちらのように越冬中も体色が変わりません。
体長約11mm。
(2022.01.05・明石公園)
枯れたヤツデの葉が枝から垂れ下がっています。
皺くちゃになった大きな葉はこの時期、ちょっと拡げて覗いてみる価値があります。キヅタの葉をめくるとムナボシヒメグモ Platnickina sterninotata が卵嚢を咥えていました。
昨年も同じようなものを出していますが、イスノキの葉陰で越冬中のウシカメムシ Alcimocoris japonensis です。
ウシカメムシが乗っている実はおそらくすでにタマバエ(イスノキハリオタマバエ?)に寄生されていて、正常に大きくなれなかったもの(イスノキミコガタフシ)です。「南京玉すだれ 」に例えられる滑走運動で知られるイカダケイソウ(Bacillaria)の一種です。今回は海で採集したものですが淡水性の種もあり、以前のブログでも2度(2013.07.09,2019.06.13)出していますが、後の方は淡水で採集したものです。クサリケイソウという和名も使われています。こういうものを撮影するときは動きを抑えないよういつも水の量を多目にとっているのですが、少し多過ぎたようで、ピントが一部にしか合いません。
これは冬の間、近所の海でネットを引くと大量に入ってくることが多いコアミケイソウ(コシノディスカス Coscinodiscus)の一種で、以前から播磨灘で時折大発生して海苔養殖などに被害を与える Coscinodiscus wailesii という種だと思います。