トビイロシワアリ Tetramorium tsushimae はこのあたりでも最普通種ですが、いつもの公園の中でも私が好んで歩くような林の中ではあまり見かけない種です。開けた草地のような環境を好むらしく、この日もそういう、日当たりの良い場所に生えたアカメガシワの花外蜜腺に集まっているのを見つけました。和名通り、頭部から胸部にかけて皺だらけのアリです。
2024年7月3日水曜日
2024年7月1日月曜日
カシルリオトシブミと揺籃
先に出したキボシツツハムシやヒメコブハムシを撮影したのと同じ場所のイタドリで、揺籃を巻くカシルリオトシブミ Euops splendidus を見つけました。作業はすでに最終段階のようです。撮影を始めると、揺籃の周りをぐるりと一周した後元の葉の上に上がり、やがて立ち去ってしまいました。普通は最後に葉に繋がる部分を噛み切って揺籃を地面に落とすはずですが、邪魔が入ったので途中で切り上げたのでしょうか。この公園でもごく普通に見られるオトシブミですが、とても敏感で、葉を巻いている最中でも近づくと簡単に落下してしまいます。この個体はよく見ると右の触角を失っていて、すぐに逃げなかったのはそのせいかも知れません。
2024年6月29日土曜日
交尾中のイトカメムシ
アカメガシワの葉の上で交尾していたイトカメムシ Yemma exilis です。今年は全国的にカメムシの大量発生が話題になり、大概の日本人ならカメムシがどんなものかは知っていると思いますが、この虫を見てカメムシと分かる人は多くないでしょう。弟分のヒメイトカメムシはこのあたりではキリの葉以外でほとんど見たことがありませんが、こちらはそれほど好き嫌いが無いようで、様々な植物の上で見かけます。近づくと雌雄繋がったままゆっくりと歩きはじめ、浅い被写界深度に2匹を収めるのにちょっと苦労しました。
2024年6月28日金曜日
ヒメコブハムシの幼虫
先日ヒメコブハムシの産卵を撮影したイタドリの群落を約3週間後に見に行くと、期待通り糞ケースを背負った幼虫がいました。最初、多くの食植性の幼虫のようにイタドリの葉っぱについているだろうと漠然と考えてしばらく無駄な努力を続けた後、ふと気が付いて産卵場所と同じ葉柄の付け根のあたりに目を向けるてようやく、細長い塔の形をした糞ケースが見つかりました。同じ枝の3カ所についていた10個足らずの糞ケースはどれもほぼ同じ大きさ(高さ2.3mm前後)で、同じ卵塊から生まれた兄弟かも知れません。撮影を始めると葉柄を茎をひょこひょこと歩きはじめるものもいました。
2024年6月27日木曜日
イダテンチャタテの羽化
芝生の広場の真ん中に立ったヤマモモの、ほぼ水平に伸びた太い枝の下面でイダテンチャタテ Idatenopsocus orientaris が羽化していました。このチャタテとはずいぶん長いお付き合いですが、羽化の様子を見せてくれるのはこれが初めてです。胸くらいの高さの枝なので撮影はかなり苦しい姿勢になり、おまけに雨の降りそうな空模様で枝の下面は非常に暗くピンボケを量産しましたが、一応翅が伸びきるまで撮影を続けました。最初のカットから最後まで所要時間は約25分です。
2024年6月26日水曜日
キイロハバチの産卵
センニンソウの蔓に産卵しているハバチがいました。近づくとあっさり飛び去ってしまいましたが、あたりで30分ばかり時間を潰してから戻ってくると、また同じ場所で産卵しています。撮影のために蔓に触れても、今度は逃げずに産卵を続けてくれました。キイロハバチ Monophadnus nigritarsis のようです。よく似たルイスアカマルハバチという種があって、外見の違いは小さいようですが、いつも参考にしている兵庫県のハバチ(兵庫県立 人と自然の博物館)に載っているルイスアカマルの標本写真は跗節がほぼ真っ黒だし、食草はルイスがボタンヅル、キイロハバチがセンニンソウとされているので、多分これで合っていると思います。
2024年6月24日月曜日
コイチャコガネ
イタドリの葉を見上げていると、コイチャコガネ Adoretus tenuimaculatus がいました。夜行性らしく、見かけるのはいつもこんなふうに葉の裏でじっとしている姿ばかりです。わりと臆病で、枝に触れたりすれば簡単に落ちてしまうことが多いのですが、このひとは少し鈍感なのか、枝を引き寄せても落っこちずに大人しく顔を撮らせてくれました。