イタドリに絡んだヤブガラシの蔓に、多数のツマキヘリカメムシ Hygia opaca が集まっていました。と、書きましたがツマキヘリカメムシは同属のオオツマキヘリカメムシH. lativentris と酷似していて、外見ではほとんど区別がつかないとされています。一番分かりやすい違いは♂の交尾器端の突起ですが、今回見つけた集団はほとんどの個体が交尾中で、肝心の部分が見えません。とうことでどちらの種かはっきりしないことになりますが、撮影した個体の中では体長が10mmを超えるものはいないようなので、とりあえず表題はツマキヘリカメムシとしました。
2024年6月9日日曜日
2024年6月8日土曜日
ウスアオクチブトゾウムシのペア
マテバシイの葉裏でウスアオクチブトゾウムシ Lepidepistomus elegantulus のペアを見つけたので撮ろうとすると、あっさり落ちてしまいました。しかし周りを探してみると同じ木にまだたくさんいて、多くがペアになっています。何度も失敗しながら、どうにか3組ばかり撮影することができました。
種名はいつもの保育社の甲虫図鑑で、クチブトゾウムシ族の属の検索表と種の説明から見当をつけましたが、この図鑑での属名 Macrocorynus はその後 Lepidepistomus に変更されたようです。以前のブログに出した、アラカシの幹で産卵していた「クチブトゾウムシの一種」も同種だと思います。
2024年6月6日木曜日
イタドリに集まっていたキボシツツハムシ
前回、前々回の記事のヒメコブハムシと同じイタドリの群落に、このキボシツツハムシ Cryptocephalus perelegans もたくさん来ていました。多くは葉裏にとまっていて、葉に触れると簡単に落下してしまいます。雌雄のペアもいくつか見られましたが、そんなわけで最初の日はすべて落としてしまい、一週間後に再挑戦してようやく撮影出来ました。このハムシを一度に多数見たのは初めてですが、調べてみるとかなり多食性のハムシで、イタドリも食草として知られているようです。また、以前に一度だけ見たのですが、このハムシもコブハムシ類と同じように産卵した卵に糞で覆いを施す習性があります。今回は多数の個体がいたので、中に産卵中の♀がいないかと探したのですが、見つかりませんでした。
2024年6月3日月曜日
ヒメコブハムシの産卵
昨日の記事のヒメコブハムシ Chlamisus diminutus を撮影したイタドリの群落を一週間後に再び訪れると、運よく産卵中の♀が見つかりました。葉柄の付け根に近い茎の上ですが、同属のムシクソハムシやツツジコブハムシで見たのと同じように、排出した卵に糞を塗り付けている最中のようです。残念ながらすでに作業の最後の段階で、卵本体は糞に覆われて見えません。また最初は気づかなかったのですが、カメラの角度を変えてみると作業中の卵の周りにすでに糞で覆われた卵が3個見えてきました。ムシクソやツツジコブでは複数個をかためて産み付ける習性はないと思われるので、これはちょっと意外です。また、完成した“糞ケース”の天辺に細長く伸びた突起がつくのも他の2種には見られない特徴です。
2024年6月2日日曜日
ヒメコブハムシ
イモムシの糞に似たハムシ、コブハムシ属 Chlamisus は国内に9種の既知種が分布しているそうです。その中でこれまでに撮影できたのは共に普通種のムシクソハムシ C. spilotus とツツジコブハムシ C. laticollis の2種で、このヒメコブハムシ C. diminutus は3種目になります。イタドリで見つけたのですが、多くが葉ではなく茎や葉柄についていて、それを齧っているものもいました。この属は図鑑でも図示されている種が少なく調べにくいのですが、甲虫図鑑の検索表に照らして黄褐色の附節と触角以外のほぼ全身が黒いことや前胸腹板後突起の形から、ヒメコブで間違いないと思います。ただし下の写真の個体は体長が約3mmあり、検索表の体長(2.2~2.8mm)をやや上回ります。
何匹か見つけたうちの1匹です。葉柄の付け根にうずくまっていました。2024年5月31日金曜日
ジョロウグモの子どもたち(団居)
2024年5月30日木曜日
ハエヤドリクロバチ科の一種・♂
カキの葉裏にとまっていた、おそらくハエヤドリクロバチ科 Diapriidae の♂です。この仲間は以前のブログで、ほとんど冬場に撮ったものを何度も出していますが、こんなに長い触角を持ったものは初めて見ました。胸部や頭部の様子はこちらによく似ているので、同種か近縁種の♂かも知れません。すぐに逃げられたのでお見せできる写真はこの出来の悪いのが1枚だけです。
翅端まで約2.3mm、体長は1.7mmくらいです。