2025年8月19日火曜日

ヒメコバチの一種(?)に外部寄生された蛾の幼虫

 アベマキの葉裏にいた蛾の幼虫ですが、寄生バチのものと思われる幼虫に寄生されていました。外部寄生なので、この公園でもよく見つかるヒメコバチ科のEuplectrus 属かも知れません。蛾の幼虫は体長約6.4mmで、動きは鈍いですがまだ生きていました。




(2025.07.23・明石公園)

2025年8月18日月曜日

ノコギリカメムシの幼虫

 8月に入ってから野暮用が多くて(その上猛暑も手伝って)更新が止まっていました。
撮影にもほとんど出かけていないのでこれは一か月も前に撮ったものですが、ノコギリカメムシ Megymenum gracilicorne の幼虫です。カラスウリにいたものを虫仲間に教えてもらいました。日本原色カメムシ図鑑の写真と比べると4齢と5齢のようですが、撮影倍率を控えていなかったので正確な体長は分かりません。3年前に同じ場所で撮った成虫はこちらに出しています。この公園でカラスウリの生える場所は他にもありますが、このカメムシが見つかるところは限られているようです。

これは4齢と思われます。

これは翅芽がだいぶ大きくなっていて、おそらく5齢でしょう。

後ろ姿です。

(2025.07.19・明石公園)


2025年8月10日日曜日

ミツヒダアリモドキのペア

 先日深度合成画像を出したばかりのミツヒダアリモドキ Nitorus trigibber ですが、アカメガシワの葉裏でペアになっているのを見つけたのでもう一度。

同じ日、別のアカメガシワでもペアを見かけているのでこの植物に関係が深いのかと思いましたが、過去の記事を調べるとサクラやトウネズミモチで撮っているので、特に好みというわけでもなさそうです。

交尾中ではないのではっきりしませんが、やはり雌雄のペアでしょうか。体長は2.5から2.7mmくらいで、上の方がやや大柄です。顔面を撮ろうとしたらペアを解消して逃げてしまいました。

(2025.07.23・明石公園)

2025年8月8日金曜日

ヨツボシテントウ?の幼虫

 アベマキの幹の、染み出した樹液で黒っぽくなっているところを白っぽい小さな円盤状の虫が歩いていました。ダルマカメムシの幼虫にしては時期が遅いし、と思いながらカメラを覗くと、ヨツボシテントウ Phymatosternus lewisii の幼虫のようです。アブラムシを餌にしているはずですが、獲物が居そうな場所でもないので、偶然枝葉から移動してきたのでしょうか。体長は約2.7mmです。
この幼虫は以前にも調べたことがあるので種名には間違いがないだろうと思っていたのですが、新海孝さんのブログにモンクチビルテントウ Platynaspidius maculosus の幼虫が紹介されていて、これがヨツボシの幼虫にそっくりです。成虫もそっくりですが、この公園ではどちらかと言えばモンクチビルの方が多いような気がするので、ちょっと怪しくなってきました。ただし、上の新海さんの記事によればヨツボシはクヌギでよく見つかる、ということなのでやはりこれでしょうか。
ヨツボシテントウの幼虫はアブラムシの脚に嚙みついてそこから体液を吸い取るという面白い習性があって、以前のブログでもその場面を掲載しています。それに対して(これも新海さんの同じ記事からですが)モンクチビルテントウの幼虫は、獲物は同じくアブラムシですが、そのお尻に噛みついて体液を吸うというきまりがあるようです。外見のわずかな違いよりも、その行動で判断した方が確実なのかもしれません。やはり以前のブログで、ハゼノキとアベマキにいた幼虫をヨツボシテントウとして幼虫を出していますが、どちらもあいにく食事の様子は見ていないので、ひょっとしたらモンクチビルかも、という気がしてきました。





(2025.07.19・明石公園)

2025年8月6日水曜日

シリアゲコバチの産卵+♂

 シリアゲコバチ Leucospis japonica の産卵風景です。まずまず上手く撮れたと思って写真を編集したのですが、気がつくと去年一昨年も同じものを掲載していました。場所も去年と同じアラカシの幹の枯死した面なのですが、お気に入りの虫、お気に入りの場面なので今年も出しておきます。
このハチの産卵時の動作は何度見ても不思議ですが、4枚目から7枚目で、鞘から離れた産卵管がまず体内に引き込まれ、ぱっくり割れた腹節の間から節間膜を道連れに(破れないかと心配になるほど)弧状に大きく張り出している様子が見てとれます。いかにも無理な態勢ですが、このハチは寄主に達するのに必要な産卵管の長さに対して腹部や脚が短すぎるのでしょう。そのため長い腹部や脚を持った(こちらのような)ヒメバチ類などのように単に背伸びをして腹部を持ち上げただけでは目指す場所に先端をあてがうには足りず、それを補うためにこのような特殊な構造と動作を採る方向に進化してきたのだと思います。










最後はおまけ。近くをうろついていた♂です。羽化してくる♀を待ち受けている様子ですが、産卵中の♀には全く関心が無さそうでした。

(2025.07.19・明石公園)


2025年8月2日土曜日

エビイロカメムシの幼虫と成虫

 いつもの虫仲間に居場所を教えてもらい、エビイロカメムシ Gonopsis affinis の幼虫を撮りに行きました。目当てのススキの葉の間を探すとおよそ10匹近くは見つかりましたが、どれもかなり大きくなっていて、4齢と5齢(終齢)のようです。この日は幼虫ばかりでしたが、約2週間後に同じ場所を訪れると成虫も出てきていました。

これが多分4齢。

同上。

同上の顔です。

これは終齢だと思います。

その顔。

約2週間後、成虫もいました。

(2025.07.10/23・明石公園)


2025年7月29日火曜日

ウシカメムシ孵化幼虫

 サクラの葉の裏で、孵化直後と思われるカメムシの幼虫が卵殻を囲んでいました。はじめクサギカメムシかと思ったのですがちょっと違います。この公園で見つかるカメムシで、木の葉の裏にこんな形の卵を産み付ける種はそう多くありません。キマダラでもなく、チャバネアオでもなく、もしやウシカメムシか、と思ってネット上の画像を探してみると、当たりでした。チャンネルF+というブログにウシカメムシを飼育した詳細な記録があって、そこに掲載された孵化したばかりの幼虫の写真とよく一致したのです。実は以前にも卵殻を囲んだウシカメムシの幼虫を撮影したことがあって、それを1齢幼虫だと思っていたのですが、同じブログの別の記事を拝見すると1齢ではなく2齢だったようです。

6個の卵のうち5個はすでに空ですが、幼虫は3匹しかいません。寄生されていた形跡もないので、2匹はどこかへ出かけているんでしょうか。残りの1個も孵化間近のようです。


体長は約1.4mmですが、幅はそれ以上あります。

最後に残った1個も赤い複眼や触角(?)が透けて見えています。

(2025.07.04・明石公園)