2026年7月29日水曜日

トサカグンバイ(深度合成)

 私の好きな小さな虫の中でもグンバイムシ類はとりわけ面白い姿をしていて、これで体長が1cmもあればさぞ見事だろうといつも思っています。これまでに何種かを深度合成で撮影していましたが、このトサカグンバイ Stephanitis takeyai はまだちゃんと撮っていなかったので、寄主のネジキの多い場所を訪れた機会に成虫を何匹か採集して帰りました。この仲間としては大型で、ステンドガラスのような翅が光の当たり具合によって虹色に輝く美しい虫です。

まず♀です。

♀の腹面。

♂はやや細身に見えます。

♂の腹面。腹端の形の他に、腹部の大きさもかなり違います。

♀の胸部背面の膨らみ。

これは♂。

♀の翅。

♀の側面。

上と同じ。

最後は♀の顔面です。
これまでに掲載したグンバイムシの深度合成画像は、ヘクソカズラグンバイプラタナスグンバイアワダチソウグンバイヤナギグンバイの4種です。

(2026.07.12・三木山森林公園にて採集)


2026年7月28日火曜日

ムシクソハムシの幼虫

 サクラの葉の裏に、ムシクソハムシの幼虫巣(糞ケース)がついていました。と言ってもこれだけ見てムシクソハムシと断定はできませんが、この公園でこれに似た糞ケースを作るのは(知る限りでは)ツツジコブハムシだけで、そっちの方はツツジ類を専門に食べるのに対してムシクソの方は広食性でサクラにもつくそうなので、これはムシクソハムシと考えて間違いないでしょう。
昨年も同じものを出しているのですが、今回は巣の周囲に葉の表皮を齧り取った跡が見えます。食事の様子を撮れないかとしばらく追いかけてみましたが、幼虫はひょこひょこ歩くし葉が柔らかくて不安定でなかなかピントが合わず、あまりうまく撮れませんでした。






(2026.07.14・明石公園)


2026年7月27日月曜日

テングイラガ類の幼虫

 赤い毛虫がサクラの葉を食べていました。以前は単に“テングイラガの幼虫”で良かったのですが、そのテングイラガは10年ほど前に3種(クロフテングイラガ、キマダラテングイラガ、ウスイロテングイラガ)に分けられました。しかしネット上を探しても幼虫の見分け方が見つからないので、“テングイラガ類(Microleon sp.)”としておきます。毒針に触れないように恐る恐る葉をつまんで撮りました。体長は約9mmです。これよりやや小さくて緑色の幼虫はこちら、更に若齢の幼虫はこちらに出していますが、上に書いた理由で同種かどうかは分かりません。



撮影のために葉をつまんで裏返してもせっせと食事を続けていました。





(2026.07.14・明石公園)


2026年7月26日日曜日

ヒロオビジョウカイモドキの交尾

 ヒロオビジョウカイモドキ Intybia histrio は広葉樹の葉裏を見上げて歩いているとときどき見つかる、このあたりではわりあい普通の甲虫ですが、交尾中の様子は初めて見ました。過去に♀♂が向かい合って触角をくっつけあう求愛行動(?)を何度か見たことがありますが(こちらこちら)、このペアもやはり同じような手続きを経て交尾に至ったのでしょうか。♂の触角は独特の構造をしていて、おそらく♀を交尾に誘う機能があるのだろうと想像してしまいますが、実際にどうなのかは知りません。

撮影のために葉を裏がえすとあちこち逃げ回りましたが、何とか最後までペアを解消せずにいてくれました。

♂の触角の拡大写真はこちらに出しています。


(2026.07.14・明石公園)


2026年7月25日土曜日

羽化直後のクモガタテントウ

 サクラの葉の裏で羽化したばかりのクモガタテントウ Psyllobora vigintimaculata が脱皮殻に乗っていました。主にウドンコ病菌を食べる菌食のテントウで、クワやエノキ、シンジュなどでよく見つかりますがサクラではあまり見かけない気がします。北米からやってきた外来種ですが、このあたりではずいぶん以前から普通に見られます。




卵や幼虫はこちらに出しています。

(2026.07.14・明石公園)

2026年7月23日木曜日

クロオオアリを捕えたアオオビハエトリ

 アベマキの幹で、アオオビハエトリがクロオオアリを捕えていました。好んでアリを獲物にするハエトリグモですが、実際の狩りの瞬間は未だ見たことがありません。アリの行列の周りを何匹もうろついていることがありますが、ハンターとしては非常に慎重というか臆病というか、たくさんの獲物を前にして攻撃に仕掛けるどころか時々行列から離れたアリが近づいてくると慌てて後退する始末です。相手も強力な捕食者なので、正面攻撃は避けて隙を見せるのを気長に待つ戦法でしょう。それがこんなに大きいアリをどうやって捕らえたのか想像がつきませんが、何枚か撮っているうちに通りかかった別のクロオオアリに驚いて獲物を落としてしまいました。




(2026.07.14・明石公園)

2026年7月21日火曜日

♀を待つ?シリアゲコバチの♂たち

 ここ数年、毎夏シリアゲコバチの産卵を確認しているアラカシに、この日は大小2匹の♂が来ていました。♀の羽化を待っているのではないかと思います。小さい方はじっと幹にとまっていましたが、大きい方は周囲を飛び回るばかりでほとんどとまらないのでアップを撮れたのは小さい方だけでした。♀が脱出してくる場面を見たいものですが、それがいつになるか予想もつきません。過去に一度だけ、羽化直後らしき♀の背中に♂が乗っているのを撮影したことがありますが(こちら)、20年以上前の話です。

どちらも♂ですが、ずいぶん大きさが違うものです。

小さい方の♂で、体長は約7.5mm。

同じ個体です。

これはおまけ。同じ木で今年の6月初めに産卵していた♀です。産卵管を抜いた後、後脚でしごいているところ。

(♂/2026.07.14、♀/06.04・明石公園)


2026年7月20日月曜日

クモの卵嚢

 サルトリイバラの葉の裏にきれいなオレンジ色の塊が見えたので確認すると、クモの卵嚢でした。初めて見る形ですが、卵塊を守る覆いは二重構造になっていて、内側は赤くて細い糸で密に編まれ、その外側を白くて太い糸が粗く取り巻いています。大変精巧な造りで、1匹の母グモがこんなものをどうやって作るのか、ちょっと想像がつきません。だいたい太さも色も違う2種類の糸を使い分けるということ自体、そんなことが出来るとは知りませんでした。ネット上の画像を探すとセンショウグモの仲間がこれに似た卵嚢を作るようですが、ぴったり一致するものは見当たらないので、また別の仲間かも知れません。大きさは、内側のオレンジ色の部分の高さが7mmほどです。



中に見える卵は直径1.2mmくらいです。

外側の太い糸は細かな毛でおおわれていて、飾りつけに使うワイヤーモールみたいです。

(2026.07.12・三木山森林公園)



2026年7月19日日曜日

ウスマエグロハネナガウンカ

 昨日のマエグロハネナガウンカの記事の中で、以前にも同種を見たことがあると書いていましたが、改めて写真を調べるとマエグロではなくウスマエグロハネナガウンカ Zoraida albicans でした。30年近く前のフィルムをスキャンしたもので画質は良くありませんが、この機会に出しておきます。
マエグロと同属でよく似ていますが、こちらこちらの記事によると前翅前縁の暗色部の色が薄くて透明部との境が明瞭でなく、また前翅端の翅脈末端に4つの小黒点が並ぶことで区別できるということです。
撮影場所は標高250mほどの山上の寺の境内で、サクラの幹の傷んで腐朽しかけた部分に多数の成虫・幼虫が集まっていました。やはりマエグロと同じく菌類を餌にしているのかも知れません。




顔もマエグロにそっくりですが、触角がやや長いようです。

翅端に並んだ4つの小黒点が見えますが、その外側の白い部分の方が目立ちます。

幼虫たち。お尻から銀色で糸状のワックスが伸びています。大きい個体は終齢と思われます。

羽化直後の成虫もいました。

(1997.08.11・姫路市増位山随願寺)



2026年7月18日土曜日

マエグロハネナガウンカ

 一緒に散策していた虫仲間の枝たたきで落ちてきたマエグロハネナガウンカ Zoraida pterophoroides です。手近の木の枝にとまらせたのを撮らせてもらいました。前翅長が15mmほどあって、アカハネナガウンカより一回り大型です。幼虫はキノコ類を食べるそうですが、かなり以前にこの種の成虫や幼虫がサクラの幹の腐朽した部分に集まっているのを見たことがあります。ちょっととぼけた感じの顔面も撮っておきました。



(2026.07.12・三木山森林公園)


アカマツの幹で産卵するコマユバチの一種

 この見た目はコマユバチで間違いないと思いますが、翅脈を確認できなかったのでひょっとしたらヒメバチかも知れません。アカマツの樹皮に産卵管を突き刺していました。黒い体にオレンジと白の混じった美しいハチです。樹皮の下に潜む寄主は何でしょうか。



(2026.07.12・三木山森林公園)


2026年7月17日金曜日

ギンシャチホコ若齢幼虫

 アラカシの葉裏にくっついていた幼虫です。シャチホコガ類の幼虫、とまでは分かるのですがさて何シャチホコだったかと考えていると、同行の虫仲間がギンシャチホコだろうと教えてくれました。若齢ですが、背中に並んだ角のような突起が立派です。過去の記事を調べると、ほぼ同齢と思われる、ただし寄生バチの犠牲になった幼虫を出していました。以前のブログには終齢幼虫も載せていました。何度名前を調べてもその時限りですぐに忘れてしまうのは困ったものです。


(2026.07.12・三木山森林公園)