オオカバフスジドロバチ Orancistrocerus drewseni は最近ではエントツドロバチと呼ばれることが多いようですが、こういうものは最初に覚えた名前に愛着があるもので、特に間違いでなければ元の和名を使いたくなります。
そのオオカバフスジドロバチが、公園の東屋の木製の手摺の裏側に巣を造っていました。
そのオオカバフスジドロバチが、公園の東屋の木製の手摺の裏側に巣を造っていました。
ちょうどトレードマークの「煙突」を建設中で、10分おきくらいに泥玉を運んできます。泥玉と言っても材料はよく乾いた土で、それを自分の唾液で練って作るものです。(土を採集する様子はこちらに出しています。)
泥玉を持ち帰るとまず頭から巣に入り、その奥で向きを変えて頭を出し、建設中の煙突の縁を延ばす作業を始めます。
手摺は下の段までの間が50cmほどしかなく、真下から撮るにはファインダーは覗けないので、可動式モニタを起こして横から見ながらの撮影です。下から見ると手摺の材木の接続部に隙間があって、巣の本体はその中に作られているようです。
煙突の中で体をゆっくり回転させながら泥を塗りつけていきます。
だいぶ伸びてきました。
泥を搬入する瞬間を捕えたいのですがなかなかタイミングが合いません。1枚目の写真から約50分、作業はまだまだ続きそうでしたが足腰が痛くなってきて引き揚げました。
煙突が完成すると次はガの幼虫を狩って巣に搬入する仕事を始めるはずです。その様子は大昔のフィルムカメラ時代に一度撮ったきりなので、翌日の夕方再度現場を訪れて1時間ばかり見張っていましたがハチは姿を現さず、その次の日は雨で、それきりあきらめてしまいました。
(2019.08.25・明石公園)
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