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2024年9月13日金曜日

お尻の先に排泄物をくっつけて運ぶアザミウマの幼虫たち

 ノゲシの一種と思われる草の、菌類に寄生されて白っぽくなった葉の裏をルーペで調べていると、小さなアザミウマの幼虫がたくさんいました。ほとんどが腹端に排泄物の球をくっつけたまま歩き回っています。何のためにそんな荷物を持ち歩くのか知りませんが、こういう行動は以前にも何度か見たことがあって(こちらこちら)、アザミウマの幼虫ではよく見られる習性なのではないかと思っています。体長は0.5mmから0.8mmくらいで、どこかに成虫がいないかと探しましたが見つかりませんでした。








(2024.09.06・明石公園)

2023年9月20日水曜日

カタシロゴマフカミキリ

 いつもの公園にカタシロゴマフカミキリ Mesosa hirsuta がいるということも虫撮り仲間から教えてもらいました。それ以来何度か見ているので、長年通っているこの場所で過去に見ていないはずがありません。多分、ナガゴマフカミキリのちょっと色の薄い奴と思ってこれまで見過ごしていたようです。各種広葉樹の枯木や伐採木に集まるそうですが、写真の個体はアラカシの幹にいました。



体表に長い毛が密生しています。

口もとにイトダニが一匹くっついています。

(2023.09.09・明石公園)

2023年9月19日火曜日

ハダニアザミウマ?( ?Scolothrips takahashii)

 この季節、サクラの葉で表が斑点状に白く変色したのを裏返してみると、たいてい犯人はナシグンバイかハダニです。そのハダニがいっぱい寄生した葉裏を眺めていると、黄色いアザミウマがいました。ハダニアザミウマ(Scolothrips takahashii)だと思います。和名で検索すると農業・園芸関係のサイトでハダニの天敵として取り上げた記事がたくさん出てきました。画像を見比べてもこの種で間違いないと思いますが、酷似種がいないとも限らないので、いつものように「?」つきのタイトルとしておきます。
残念ながら捕食の場面は見られず、また幼虫も見つかりませんでした。体長は約1.3mmです。





(2023.09.07・明石公園)

2023年5月26日金曜日

アラカシの葉に集まる Trichromothrips elegans

 今年も例年通り、この美しいアザミウマ Trichromothrips elegans が姿を見せました。アオキでの発生が確認されているそうですが、この公園では毎年5月の中頃、様々な広葉樹の葉で成虫が発見されます。まだ幼虫を見たことがないのですが、気がついた時には成虫がそこいらじゅうの木の葉についているといった具合で、確かにアオキでも見られますが、発生源はそれだけではないような気がしています。中でも特にアラカシに多く、この日も多い木では1枚の葉に10匹以上集まっているのが見られました。

他の多くの微小な虫と同じく普通は葉の裏にいるのものですが、なぜか表にも多数出てきていました。

葉の表面に溜まった水滴にも集まっていました。

アブラムシの落とした甘露か、二日ほど前に降った雨の名残か、よく分かりません。

このアザミウマをはじめて撮影したのが2016年の5月、やはりこの公園でした。それ以来すっかりお馴染みになってしまいましたが、先に書いたように未だに幼虫を見ていません。成虫の数がこれほど多いことを考えると、全く別の場所か、同じ木でも葉ではなく別の部位で幼虫時代を過ごしているのではないかと想像しています。

(2023.05.11・明石公園)


2023年4月22日土曜日

黄色いアザミウマ幼虫

 アラカシ新葉をめくってカシトガリキジラミの幼虫を眺めていると、こんな人が通りかかりました。


アザミウマの幼虫ですが、名前は分かりません。調べてみると、3年前にも同種らしき幼虫を出していました。全身黄色なので、ひょっとしてこちらの子どもだったらいいなあと思いましたが、アザミウマの幼虫なんてたいがい黄色か白なので、可能性は低いでしょう。

終始お尻を上げたままだったので体長は計算し難いですが、画面長辺が1.9mmほどなのでおおむね1mm足らずだと思います。

小さい上にちょこまかと動き回るのでピンボケを量産しました。



(2023.04.14・明石公園)

2022年6月13日月曜日

クダアザミウマの一種の幼虫

 サクラの葉の裏できれいなアザミウマを見つけました。クダアザミウマ科の幼虫のようです。体長は約1.2mm。最近害虫アザミウマ類に対する生物農薬として販売されているアカメガシワクダアザミウマというのが、ネット上の画像を見る限りよく似ていますが、クダアザミウマの幼虫には同じような体色のものが他にもたくさんいるのではないかと思います。





(2022.06.01・明石公園)

2022年2月21日月曜日

アザミウマ科 Mycterothrips fasciatus(深度合成)

 近所の公園で採集したアザミウマです。カクレミノの葉を捲るとかなり高い確率で見つかりました。2年前にも掲載した、アザミウマ科の Mycterothrips fasciatus Masumoto & Okajima だと思います。前回もカクレミノで見つけていて、この植物で育つ種なのかも知れません。体長は約1.4mmです。







(2022.01.18・松が丘公園にて採集)

2022年1月21日金曜日

Bactrothrips flectoventris(クダアザミウマ科)

 アラカシの葉裏にいたクダアザミウマ。腹部を曲げた独特の姿勢から Bactrothrips flectoventris で間違いないでしょう。この場所ではわりあいよく見る種です。


腹部の両側から角状の突起が出ているのは♂の印です。


別の、やはりアラカシの葉裏でもう一匹見つけました。これも♂です。

すぐに歩きはじめました。角状突起の無い♀はこちらに出しています。

(2022.01.15・明石公園)

2022年1月15日土曜日

クダアザミウマ科の一種( ?Karnyothrips sp.)

 アキニレの樹皮の下から出てきたクダアザミウマです。細長い体形に見覚えがある気がして調べてみると、以前のブログに出して時鳥庵庵主さんから Karnyothrips 属と教えていただいた種によく似ています。触角の色が異なり、また翅は前回撮ったものでは欠損していたので比較できませんが、おそらく同属だろうと思います。体長は尾管を含めて約1.9mmです。




(2022.01.05・明石公園)

2021年5月22日土曜日

Trichromothrips elegans(アザミウマ科/深度合成)

 今年もこの綺麗なアザミウマ Trichromothrips elegans Masumoto & Okajima が大量に発生していました。アオキに寄生するということで、写真の個体もアオキで採集したのですが、他の様々な樹種でも多数の個体が見つかり、それほど移動能力があるとも思えないのでちょっと不思議な気がします。このアザミウマは以前のブログで種名を教えてくださった時鳥庵 庵主さんが皇居吹上御苑の生物調査の際に発見された種で、その経緯は「皇居 吹上御苑の生き物」(世界文化社)に紹介されています。またそのブログ「時鳥庵晴耕雨読」には美しいプレパラート標本の画像が掲載されています。







(2021.05.15・明石公園にて採集)

2020年5月12日火曜日

アザミウマの一種・幼虫

何か変わったものがいないかとアラカシの新葉を裏返して回っていると、こんな黄色いアザミウマが見つかりました。
体長は1~1.2mmくらいで、翅もないので幼虫だと思いますが、科の見当もつきません。触角を見ると以前のブログに掲載したこちらに似ている気がします。周りの葉も裏返すとかなり高い割合で見つかりましたが、なぜか葉1枚につき1匹だけで、2匹以上同居していることはありませんでした。
下の写真は複数個体が混ざっています。








(2020.04.29・明石公園)