ボルボックスの群体をたくさん見ていると、球の表面に並ぶ体細胞の形にもいろいろ違いがあることが分かります。細胞の形の違いは種の区別点にもなるようですが、群体の状態や成長段階によっても違ってくるのかも知れません。
その1
これは先日の記事に出した、娘群体の脱出を見た群体です。各細胞は糸のようなもの(細胞質連絡糸と呼ぶようです)で繋がれていますが、細胞間の境界は見えません。
1枚目と同じですが、鞭毛が写るようにピントを少し上にずらせました。各細胞から2本の鞭毛が伸びているのが見えます。
その2
細胞質連絡糸は見えますが不明瞭で、やはり境界は見えません。油滴のようなものが散らばっていて、少し弱っているのかも知れません。
その3
この群体では各細胞は連絡糸で繋がれていますが、細胞の形はアメーバ状で“その1”とはあまり似ていません。またコントラストが弱く見えにくいのですが各細胞の周りが多角形の境界線で仕切られています。連絡糸が細胞に接するあたりに小さな収縮胞もちらほら見えます。
その4
細胞はきれいな球形で、連絡糸は見えません。細胞間の境界は規則正しい蜂の巣状で、境界線上に小さな粒が見えます。
(2020.07.31・明石公園 桜堀にて採集)