ヘクソカズラの葉の裏で羽化していたヘクソカズラグンバイです。たしか以前のブログにも出したはずだと思って探して見ると、11年前の記事が見つかりました。同じものを同じように撮っていて我ながら進歩がないことにがっかりしますが、好きな場面なのでまた出します。
2025年9月26日金曜日
ヘクソカズラグンバイの羽化
2025年9月18日木曜日
シベリアカタアリとカイガラムシの一種
クズの葉の裏にアリが集まっていたのでルーペで確認すると、この場所に多いシベリアカタアリ Dolichoderus sibiricus で、1匹のカイガラムシの周りに群がっているのでした。カイガラムシの方は形を見るとカタカイガラムシ科ではないかと思いますが、確かではありません。見ていると時々カイガラムシのお尻から甘露の球が現れて、近くにいたアリがそれをすかさず吸い取ります。その瞬間を撮りたくてしばらく粘ってみたのですが、何度もチャンスがあったもののどうしてもタイミングが合わず、あきらめて次の虫を探しに行きました。
2025年9月16日火曜日
アザミウマを捕らえたタバコカスミカメ
タバコカスミカメ Nesidiocoris tenuis は、いわゆる生物農薬としての利用が進められていて、日本でもすでに製品化されているようです。その関係を記事を読むと主にコナジラミやアザミウマなどの微小害虫を捕食するそうなのですが、今回初めて、キリの葉の裏でアザミウマを捕らえているところを見つけました。昨年にはやはりキリの葉でヒメイトカメムシを吸汁していたのを掲載していますが、この獲物はすでに死んでいたのかも知れません。こちらの資料によると本種は捕食性と植食性の両方の性質を持っていますが、植物の種によってはそれだけで産卵・繁殖することが出来るそうで、そいういう植物としてはゴマが知られています。そこにキリも含まれるのかどうかは分かりませんが、少なくとも明石公園では他の植物上では見たことがありません。
2025年9月12日金曜日
クスグンバイと産卵痕
昨日の記事と同じように見えますが、今回はクスグンバイ Stephanitis fasciicarina です。和名通りクスノキの葉に寄生するグンバイムシですが、クスノキはどこにでもあるのに意外に多くは見かけません。産卵痕を見たのもこれが初めてです。ヒメグンバイと違って、こちらは主脈そのものではなくその両側に卵を産みこんでいました。
2025年9月11日木曜日
卵を守る(?)ヒメグンバイ
以前のブログでも出したことがあるのですが、夏から秋にかけて、アベマキやコナラの葉の裏でこんな光景がよく見られます。多数の卵が産みこまれた主脈の傍らでヒメグンバイ成虫が1匹、じっとしているだけなのですが、この成虫はおそらく卵を産んだ♀で、幼虫が孵化してくるまでの間卵を守っているのではないかと勝手に推測しています。飼育観察したわけでもないので確かな根拠もありませんが、カメムシの仲間ではツノカメムシ類のように産卵後の卵や孵化幼虫を守る種も知られているので、グンバイムシでそのような習性が見られても不思議ではない気がします。少なくとも、成虫がそばにいればこのような寄生者を遠ざける効果はあるかも知れません。
2025年9月6日土曜日
木柵に産卵するアブラゼミ
産卵中のアブラゼミを見つけました。
場所は伐採された木の枝を使った古い木柵で、セミはその側面に産卵管を刺しています。じりじりと前進しながら何度か産卵しているようでしたが、産卵管が体の陰になって見えにくく、何とかうまく撮れないかと四苦八苦しているうちに飛んでいってしまいました。
2025年9月5日金曜日
ビワキジラミ
ビワの大きな葉を裏がえすと、見慣れないキジラミが1匹、主脈の陰にくっついていました。とりあえず撮影してから周囲の葉を調べてみましたが他には見つかりません。ビワの葉でキジラミを見た記憶がなかったので、他の植物から偶然移ってきたものかと思いながら撮影したのですが、帰宅してからビワ/キジラミで検索してみると、新顔のビワ害虫としてビワキジラミ Cacopsylla biwa に関する記事がたくさん出てきました(こちらなど)。2012年徳島県で初めて発見され、2014年に新種記載された種で、画像を見比べてもこの種で間違いなさそうです。兵庫県でも2017年でも確認されています。この公園ではビワの木は少ないのですが、今度は幼虫を見つけないといけません。
2025年8月31日日曜日
フタテンカメムシの幼虫
虫仲間に教えられ、初めてフタテンカメムシ Laprius gastricus を撮影できたのが昨年の秋でしたが、今回はやはり同じ虫仲間に前回見逃した幼虫の居場所まで案内してもらいました。
2025年8月30日土曜日
死んだヒメグンバイ
ヒメグンバイに寄生されたアベマキの葉を、何か面白い場面でも見られないかと何枚も裏がえしていると、こんなものが目にとまりました。
この成虫はすでに死んでいるのですが、翅から脚、触角にまでタールのような黒い滴が付着しています。2025年8月23日土曜日
ヒメグンバイ幼虫とタカラダニ
アベマキの葉裏にひしめくヒメグンバイの幼虫たちを眺めていると、よく目立つオレンジ色の点が見えました。タカラダニの仲間(タカラダニ科)です。グンバイ幼虫の複眼のすぐ上あたりに取り付いて、脚はどこにも触れず突き刺した口吻だけで体を支えています。丸々と太って皴一つ見えないのはすでに寄主の体液を腹いっぱい吸っているせいでしょうか。それでもグンバイの方は自分も葉に口吻を刺して食事中のようでした。グンバイ幼虫の体長は約1.6mm、タカラダニは0.6mmくらいです。小さな虫ばかり探しているとこのような場面を度々見かけますが、寄主になる虫も様々で、過去の記事から探してみるとクモやヨコバイ、キジラミやアブラムシなどが被害に会っていました。タカラダニの方も、種によってそれぞれ好む獲物が異なるようです。
2025年8月21日木曜日
鳥の糞に集まるキマダラカメムシ幼虫たち
キマダラカメムシはセミのように木の幹に口吻を突き刺して樹液を吸う妙なカメムシですが、鳥の糞も好物のようです。この日はサクラの葉の上に数匹の幼虫が集まって、せっせと鳥の糞を吸っていました。
ところで、以前のブログに“鳥の糞を食べるキマダラカメムシ”というタイトルで、葉の上で白く乾いた“糞”を口吻でこすり落とすようにして吸っている成虫たちの写真を出していますが、調べてみるとこの白い粉のようなものは鳥の糞ではなく尿であって、それに含まれる尿酸が結晶したものなのだそうです。この幼虫たちもひょっとしたら糞と一緒に排泄される尿酸が目当てなんでしょうか。
2025年8月18日月曜日
ノコギリカメムシの幼虫
8月に入ってから野暮用が多くて(その上猛暑も手伝って)更新が止まっていました。
撮影にもほとんど出かけていないのでこれは一か月も前に撮ったものですが、ノコギリカメムシ Megymenum gracilicorne の幼虫です。カラスウリにいたものを虫仲間に教えてもらいました。日本原色カメムシ図鑑の写真と比べると4齢と5齢のようですが、撮影倍率を控えていなかったので正確な体長は分かりません。3年前に同じ場所で撮った成虫はこちらに出しています。この公園でカラスウリの生える場所は他にもありますが、このカメムシが見つかるところは限られているようです。