2026年8月10日月曜日

オオシマカラスヨトウ

 古いサクラの幹の、めくれ上がった樹皮の陰を覗き込もうとすると、大きな蛾が飛び出してきました。オオシマカラスヨトウ Amphipyra monolitha です。以前のブログには2度載せていますが(2010,2012)、どちらも今回と同じように、懐中電灯の光に驚いて木の洞から飛び出してきたものでした。その時には夜行性なので昼間は休んでいるのだろうと思っていたのですが、明石の蛾達のYAMKENさんに教えていただいたところでは、この種は盛夏の時期には夏眠状態にあるので、日が暮れると活動を始めるという訳でもないそうです。



(2026.07.30・明石公園)


2026年8月9日日曜日

モチノキタネオナガコバチの産卵・♀の羽化を待つ♂

 10年近く続けていたココログからこのブロガーに引っ越して、最初の記事が同じくモチノキタネオナガコバチの産卵でした。ところがそれ以来産卵風景を目にする機会がなく、これが7年ぶりの撮影です。前回の木のすぐそばにあるモチノキで、よく探すと産卵中の♀が何匹も、また♂の姿もちらほら見えましたが、なぜか前回の木では見つかりませんでした。
以前の記事にいただいたコメントによれば、モチノキタネオナガコバチは「5月下旬~6月と8月に年2回羽化し、種子の中で幼虫態で越冬する」ということです。これまでの観察でも5月上旬(2023年)や7月下旬(2015年2019年)に♀の羽化や交尾行動を、また産卵を6月中旬(2010年2014年)と8月上旬(2019年)に見ていますが、それぞれ越冬幼虫から羽化した第1世代と、その子供たちが羽化した第2世代ということでしょう。

お尻から後方に伸びているのは産卵管鞘で、産卵管そのものは果肉に刺さっています。


同じ個体ですが、一度産卵管を抜いてから再び突き刺そうとしています。穿孔位置を決める時はこのように産卵管と鞘が一体になっていますが、やがて穿孔がすすむにつれ鞘が離れて産卵管のみ果肉に入っていきます。

これは別個体。産卵管はほぼ目いっぱい果肉に挿入されています。同属でクロガネモチやナナメノキなどの果実に寄生するニッポンオナガコバチと外見が非常によく似ていますが、やや大型で、♀の産卵管がはるかに長いことで見分けられます。寄主の果実が大きい分、長い産卵管が必要なんでしょう。

これは♂で、間もなく羽化してきそうな♀を待っているようです。この♂は中くらいの大きさですが、ニッポンオナガコバチの♂と同様、この種のオスも大型になるほど暗色部が多くなる傾向があります。


♀は表皮の直下まで進んできていて、顔を出すタイミングを見計らっているところでしょう。

先が齧り取られたような果実に産卵していますが、幼虫は無事に育つんでしょうか。

(2026.07.30・明石公園)

2026年8月8日土曜日

ヤマナメクジ

 先日ナメクジ(あるいはカタツムリ)の食痕を出したので・・・。
ヤマナメクジはこの公園でも時々見かけますが、これはこれまでに見た中でも最大級で、思わず見入ってしまいました。

アラカシの根際でとぐろを巻いていましたが、

フラッシュで目を覚ましたのか、顔を出しました。

ゆっくり幹を上りはじめます。

「角」も太いです。

この状態で体長約13cmです。
“Wikipedia”によると、ヤマナメクジMeghimatium fruhstorferi は日本原産のナメクジの1種ですが、日本中の本種を同一種と見ていいかどうかはまだ確定していないということです。

(2026.07.14・明石公園)


2026年8月7日金曜日

カネタタキの幼虫

 センダンの葉が丸まっているのをそっと開いてみると、カネタタキの幼虫が隠れていました。成虫も木の葉が重なり合ってできた隙間などに潜んでいることが多いのですが、この幼虫はクモかイモムシの空き家に入りこんでいたようです。体長は約5.6mmです。




(2026.07.30・明石公園)


2026年8月6日木曜日

カタツムリ(またはナメクジ?)の食痕

いつもの公園で、 ちょっと芸術的な模様を見つけました。

作者はカタツムリかナメクジか、この公園にはどちらもたくさんいますが、両者で食べ跡に違いがあるのかどうか知りません。




カンバスは案内板の裏です。これだけ描くのに何匹くらい、どれくらいの時間がかかっているんでしょうか。

カタツムリ(あるいはナメクジ)が食べているのは、金属の塗装面に繁茂した藻類です。

(2026.07.23・明石公園)



2026年8月5日水曜日

ミナミトゲヘリカメムシ終齢幼虫

 センダンの木にミナミトゲヘリカメムシ Paradasynus spinosus の幼虫が、という情報をいただいたので見に行きました。しばらく探してようやく見つかった1匹は、ちょっと高い枝で青い実を吸汁しています。腕を伸ばして数枚撮った後、そっと枝を引き下ろすと実から離れてしまいました。かなり大きくなっていて、終齢のようです。以前に一度、ヤツデの葉の裏で撮影した若齢幼虫はすぐには種名が分かりませんでしたが、さすがに終齢になると間違える心配はなさそうです。





成虫と同様、鋭い棘が印象的です。

(2026.07.23・明石公園)

2026年8月4日火曜日

カメムシ卵とタマゴクロバチ

 いつもの公園で樹の葉を見上げて歩いていると、葉裏に産み付けられたカメムシの卵塊を時々目にします。そしてさらに近づいてよく見るとその上に小さな寄生バチがとまっていることがあります。この夏にもそんな情景を何度か見たので下に並べてみました。
この手のカメムシ卵に寄生するハチとしてはこれまでにナガコバチコガネコバチも観察していますが、今回はすべてタマゴクロバチ(ハラビロクロバチ科)の仲間でした。どれも卵塊の上でじっとしていたり周囲を歩き回るだけで産卵する様子は見られません。おそらくこれらのハチは産卵に来た♀ではなく、すでに寄生された卵から出てくる♀を待ち受ける♂ではないかと思います。ただ、下の写真にあるように、孵化直前のカメムシ幼虫が入っている卵やハチに比べて小さすぎる卵に乗っていたり、また以前にはタマゴクロバチが乗っているカメムシ卵を持ち帰ったところその卵からナガコバチが羽化してきたということもありました。この人たちでも案外誤った行動をとることも多いのかも知れません。以前に見たタマゴクロバチの♀の羽化と交尾の様子はこちらに出しています。

ビワの葉の裏で。卵はキマダラカメムシのものでしょうか。21個のうち1個だけ、カメムシ幼虫が無事に孵化した形跡があります(卵殻の蓋を開ける際に使われる、鳥の嘴のような“破砕器”が見えます)が、周囲が帯状に黒ずんいるのはすでに内部で寄生バチが育っているようです。黄色いのは寄生を免れた卵なのかどうか、よく分かりません。

上と同じです。

この卵はクサギカメムシでしょうか。やはりすでに寄生されているように見えます。

この卵塊では、1個だけちょっと黒ずんでいるように見えますが、他の卵では孵化前のカメムシ幼虫の顔が透けて見えます。とすればこのハチは何を待っているんでしょうか。

上と同じ。

この手の卵の場合、正常にカメムシ幼虫が孵化する際には円い“蓋”を開けて出てきますが、寄生バチは卵殻を噛み破って出てきます。この卵塊ではすでに3匹の寄生バチが出てきたようで、残り卵殻の内部に黒く見えるのも羽化直前のハチでしょう。

こちらの卵はハチにたいして小さ過ぎるように見えますが・・・。

上に同じ。ハチは左の触角を失っています。

(2026.06.14~07.18・明石公園)