2026年6月16日火曜日

オオモンクロバチ科 Lagynodes kushinada(フシグロラギノバチ)

 イノコヅチの葉の上を歩いていく微小なアリに見えたのが、ルーペで確認すると Lagynodes 属の無翅の♀でした。この仲間のハチを見るのはまだフィルムカメラを使っていた1997年以来です。当時はどうやら無翅のハチらしいというくらいしか分からなかったのですが、以前のブログを始めて間もない頃にその写真を掲載したところ複数の方からオオモンクロバチ科 Lagynodes 属だと教えていただきました。約30年ぶりの再会ですが、前回のような斑紋が全くないので同属別種のようです。葉の上を逃げ回ってじっくり撮影できないので、深度合成撮影のために持ち帰ろうと容器を出しかけた途端に葉から落ちて見失ってしまいました。体長約1.4mmです。
前回の記事の時点では種名を推測できるような資料が見つかりませんでしたが、今回改めて調べてみると、昨年発表されたばかりの次の論文が出てきました。日本産 Lagynodes 属の再検討ということで、既に知られていた1種に加えて5種が新種として記載されています。
Taxonomic Notes on the Genus Lagynodes Förster, 1840 (Hymenoptera: Ceraphronoidea: Megaspilidae) from Japan, with Descriptions of Five New Species
Mamoru TERAYAMA, Hiromi FUKAGAWA, Satoshi KUBOTA
こちらからダウンロードできます。)
細かな点は省きますが、今回撮影した画像をこの論文の検索表や標本画像に照らして検討すると、形態や色彩、体長などの特徴が Lagynodes kushinada によく一致します。ただ、存在するはずの単眼が写真からは確認できないのですが、論文掲載の標本写真でもほぼ見えないので仕方がないでしょう。新種記載された5種のうちの一つで、ホロタイプは東京の公園の草むらで採集されたものだそうです。♂は知られていないようですが、この論文に記載された6種のうち本種を含めて5種の♂は未確認、残りの1種は♀が未確認とのこと。Lagynodes 属はほとんどが地下性と考えられているそうなので、研究も簡単には進まないのでしょう。次の機会があれば是非採集しておこうと思いますが、私のように目視だけに頼って虫探しをしていたのでは30年に一度というのがいいところかも知れません。
ここまで書いた後で、こんな記事を見つけました。新種5種を含め日本産 Lagynodes 属の6種すべてに和名がつけられているようで、L. kushinada はフシグロラギノバチとなっています。他にも学名の由来など、論文著者へのインタビューも交えて面白い話題が紹介されているので興味のある方は是非ご一読下さい。






(2026.06.11・明石公園)


2026年6月15日月曜日

ケジロヒョウホンムシ(深度合成)

 以前のブログにはじめてこの小さな甲虫を出した時はどのグループに属するのかすら分からず、とりあえず“ハムシの一種?”としていたところ、匿名の方からケジロヒョウホンムシ Hanumanus senilis という種名を教えていただきました。ヒョウホンムシ科の一種で、この仲間は名前通り昆虫などの標本や乾燥食品などを食害するそうですが、この時期、サクラの葉の裏にとまっているのをよく見かけます。しかしわずかな刺激ですぐに落下するし、落ちるのを受け止めて葉に乗せても一瞬“死に真似”をしたあと一目散に駆け出すのでなかなか撮影できません。それで今回は1匹採集してかえり、いつものように深度合成撮影をしました。

少しでも形を整えようと悪戦苦闘の結果ゴミだらけになってしまいました。

前胸背から上翅にかけて、長短の毛の組み合わせが独特です。



(2026.06.11・明石公園にて採集)


2026年6月13日土曜日

キマダラセセリ

 普段うろついている街中の公園では、セセリチョウと言うとイチモンジセセリチャバネセセリがほとんどですが、この日は珍しくキマダラセセリ Potanthus flavus が来ていました。先の2種に比べると明るい色彩で飛んでいてもよく目立ちます。





(2026.06.11・明石公園)

2026年6月12日金曜日

シバツトガ

 公園の芝生広場に植えられたマツの球果に乗っていました。シバツトガ Parapediasia teterella だと思います。名前通り幼虫は芝生の害虫で、おかげで大変地味な虫にもかかわらずネット検索すると大量の記事が出てきます。前翅長約8mmです。



(2026.06.06・明石公園)

2026年6月11日木曜日

キイトトンボのペア

 交尾中のキイトトンボ Ceriagrion melanurum です。

特に説明することもありません。

(2026.06.06・明石公園)


2026年6月10日水曜日

クロボシトビハムシのペア

 トウネズミモチの葉でよく見つかるクロボシトビハムシ Longitarsus bimaculatus です。以前のブログにも出していますが、今回は交尾中の雌雄です。♀が♂を背負ったまま歩き回るので追いかけながら撮りました。体長は♀2.4mm、♂2mmくらいです。






(2026.06.04・明石公園)

2026年6月9日火曜日

ミツボシツチカメムシの幼虫?

 前日の雨で湿った切り株の上を小さな赤い虫が横切っていきます。ダニにしてはちょっと大きいなと思ってレンズを向けると、カメムシの幼虫でした。場所柄からツチカメムシ類の幼虫ではないかと思って検索すると、「ふしあな日記」のこちらの記事に掲載されているミツボシツチカメムシ Adomerus triguttulus の幼虫がよく似ています。成虫はこの公園でもよく見かけるので同種の可能性は高そうですが、ツチカメムシの若齢幼虫も同じような体色をしているようなので、あるいはそちらかも知れません。因みに上にリンクした「ふしあな日記」ではミツボシツチカメムシを飼育観察されていて、母虫の産卵から卵塊を運んだり幼虫に給餌したりする様子まで紹介されています。

左の触角が切れています。

体長約2.7mmです。

(2026.06.04・明石公園)