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2026年5月30日土曜日

キアシキンシギアブ・♂

 2週間前のものですが、小川の辺のクワの葉にとまっていた♂のキアシキンシギアブ Chrysopilus ditissimis です。

3年前の記事とほとんど同じ構図ですが、今回はカメラとストロボの角度を少し変えて、翅が赤紫色に光るところを撮ってみました。

逃げないのでついでに横からも。

顔面も撮っておきました。
調べてみると Bkogger に引っ越してから♂ばかり出していました。以前のブログに出した♀と比べると、顔面はずいぶん違います。

(2026.05.14・明石公園)


2026年5月24日日曜日

不明のハエ

 イヌビワの葉にとまっていた黒いハエですが、所属が分かりません。翅脈はだいたい見えるので科名くらいは絞れるかと思いましたが、手に負えませんでした。複眼が大きいので♂でしょうか。翅端まで約4.7mmです。




(2026.05.16・明石公園)

2026年5月22日金曜日

ホリカワクシヒゲガガンボ ♀

 落ち葉の積もった林の中で、鮮やかな黄と黒のホリカワクシヒゲガガンボ Ctenophora bifasipennis が2匹、足元を歩いていくのが目に入りました。気づかぬうちに交尾中のペアを驚かせたのかと思いましたが、見るとどちらも♀です。そのうち1匹が、地面近くに伸びていたアラカシのひこばえの葉によじ登ってとまりました。きれいな個体で、2匹とも飛ばなかったところを見るとこのあたりで羽化したばかりだったのかも知れません。幼虫は朽木で育つそうですが、以前に何度か、木の洞に樹液や水が溜まって泥状になったような場所に産卵するのを見たことがあります(こちらこちら)。よく似た種にベッコウガガンボがいます。


この姿勢で頭端から翅端まで約22mm、お尻をまっすぐ伸ばせば25mmくらいでしょうか。

和名の「クシヒゲ」とは♂の触角のことで、♀の触角は短く単純です。

(2026.05.16)


2026年5月11日月曜日

ウスグロムシヒキのペア

 歩いている足元から何かが逃げ出してすぐ近くにとまったので見に行くと、2匹のムシヒキアブが重なっていました。同種のようなので最初は共食いか、と思いましたがよく見ると交尾中です。この公園ではほとんど見た覚えのない種でしたが、以前のブログを調べてみると同種と思われるものを“ウスグロムシヒキ?”(Eutolmus rufibarbis)として出していました。やはり今回と同様頭を同じ方向に向けて交尾中のペアで、この姿勢はこの種の特徴なのかも知れません。
しょっちゅう干上がる浅い池の近くの砂の多い草地でしたが、近くを探すと別のペアも見つかり、腹端を地面か枯葉につけて産卵しているように見える♀もいました。長い間見ていなかった種が一度にたくさん見つかるというのも不思議なものです。出現時期がよほど短いのかと思えば、以前に撮影したのは7月の中旬だったのでそうでもなさそうです。






これは近くにいた別のペアです。

(2026.04.25・明石公園)






2026年3月5日木曜日

シリボソハナレメイエバエ属の一種?(?Pygophora sp.)

 ひと月も前に撮ったハエです。サザンカの花の中にいて思うような角度から撮ることが出来ず、所属調べも難しそうなので放置していたものですが、しばらく更新も出来ていないので重い腰を上げて調べてみました。まず全体の印象は以前のブログに出したホソハナレメイエバエ属の一種(イエバエ科ハナレメイエバエ亜科)に似ています。その線で調べてみると、おなじみのそらさんのところと、やはりよく参考にさせていただいている“廊下のむし”さんのところで紹介されているシリボソハナレメイエバエ属にいくつかの特徴が一致することが分かりました。花弁や葯が邪魔をして写真では確認できない部分もありますが、見える部分だけから判断するとこの属である可能性が高いと思っています。
と、ここまで書き終わった後、投稿する前にもう一度検索してみると4年前の自分の記事が見つかりました。しかも今回よりかなり詳細な写真を撮っています。自分の迂闊さが嫌になりますが、4年ぶりなのでそのまま出しておきます。

いつものようにストロボ撮影ですが、花弁からの反射光のせいで本来の体色が出ていないかも知れません。

翅にピントの合ったのも1枚。

“廊下のむし”さんの記事にもある通り、眼の奇麗なハエです。

最後にもう少し撮りやすい場所まで出てきてもらおうと葉っぱの先でそっとつついてみると、やっぱりそのまま飛んで行ってしまいました。

(2026.02.02・明石公園)

2026年1月23日金曜日

クスノキミバエ(Bactrocera hyalina)

 これもアオギリの落ち葉です。一見してミスジミバエ Bactrocera scutellata、しかし何か違うような、と思えば、和名の由来でもある胸部背面の3本線のうち中央の一本がありません。それに両側の線もかなり短小です。さらに脚の色も薄く、翅の前縁に沿って暗色になるはずの領域もほとんど色がついていません。しかしそれらの違いを除くとやはりお馴染みのミスジミバエによく似ています。
それでは同属別種か、と考えてネット情報を漁っているとこちらの報文が見つかりました。おとなり韓国で従来から知られていた Bactrocera 属2種と、同属で新たに確認された1種についてのレヴューです。従来からの2種はお馴染みのミスジミバエとカボチャミバエ B. depressa ですが、3種目の B. hyalina の標本写真を見ると胸背の縦線が両側の1対しかないことや翅の前縁の色が薄いことなど、今回撮影したものによく一致することが分かりました。それ以外の識別点を英語の記述から翻訳ツールを頼りに抜き出して見ると、上額眼縁剛毛(frontal setae )が2対のみ(ミスジやカボチャは3対)、小楯板端剛毛は1対のみ(ミスジやカボチャは2対)、翅には狭くてかすかな前縁帯(costal band)が辛うじて確認できる、とあります。他に、脚は後腿節(hind femur)が褐色である他はほぼ全体が淡黄色、と説明されていますが、添付された標本画像を見るとこれはおそらく後脛節(hind tibia)の誤りでしょう。以上の特徴は下の画像からも確認できるので、これは Bactrocera hyalina (ミバエ科・ミバエ亜科)として間違いないのではないかと思います。ネット上には日本語の情報がほとんど出てこないのですが、学名で検索していると、双翅目談話会会誌 「はなあぶ」No.56 (2023年11 月発行)の目次に「靱公園(大阪市西区)で見つかったクスノキミバエBactrocera hyalina」というタイトルがありました。本を見ていないので内容は分かりませんが、大阪でも確認されているようです。またこれでようやく和名を知ることが出来ました。
いつ頃のデータかよく分かりませんが、こちらによると本種は九州や中部・北陸から報告されているようです。またこちらの台湾の報文を見ると、台湾・タイ・中国でも記録があり、ホストとしてクスノキ科とモクレン科が挙げられています。

見つけた時高倍率レンズをつけていて、交換も面倒だったので画面一杯になってしまいました。前縁帯(翅の前縁に沿った帯状の着色部分)はごくかすかです。体長は約6mm。

上の写真からの一部拡大。小楯板端剛毛は1対のみです。





上額眼縁剛毛は2対です。

以下は比較のために、2024年1月の記事に使用したミスジミバエの画像から拡大したものです。

小楯板端剛毛は2対あります。

上額眼縁剛毛は3対です。

(2026.01.12・舞子墓園)


2026年1月18日日曜日

枯葉の間で越冬するツヤアオカメムシ

 アラカシの、重なり合った枯葉の間にきれいな緑色が覗いているのでそっと広げてみると、ツヤアオカメムシが3匹出てきました。2023年の夏の大発生して、次の冬には越冬個体がいたるところで見られましたが、前回の冬はあまり見かけませんでした。それがこの冬はまた少し増えているようで、落ち葉の中などでもよく見つかります。
こちらの記事によれば、ツヤアオカメムシは山のスギやヒノキの実で育つということで、この公園では卵も幼虫も見たことがないように思います。

キンバエの仲間も7、8匹、仲良く一緒に隠れていたのですが、隠れ家をひろげるとほとんど逃げていきました。双翅目は寒くても活発に動きます。

(2026.01.09・明石公園)


2025年12月29日月曜日

ノミバエの一種

  前回の記事と同じくヤツデの葉裏で見つけたノミバエ科の一種です。以前は冬場の葉めくりでごくお馴染みのハエで、こちらのように多数の個体が集まっている光景も珍しくなかったのですが、いつの間にかこんなものまでなかなか見かけなくなったことにあらためて気がつきました。同種の深度合成画像はこちらに出しています。

腹端を見ると♀のようです。体長は約2.5mm。


よく見ると、腹部の付け根にダニがとりついているようです。こんな小さなハエにも寄生する奴がいるんですね。

(2025.12.17・明石公園)


2025年12月27日土曜日

キゴシハナアブ・♂

 花壇のノジギクの花に来ていたキゴシハナアブ Eristalinus quinquestriatus です。
ほんとは周りに一杯いたツマグロキンバエの顔を撮りたくて追い回していたのですが、そっちの方は元気が良すぎて撮らせてくれませんでした。
以前出した深度合成画像は♀個体でしたが、今度のは左右の複眼がくっついているので♂ですね。




(2025.12.17・明石公園)


2025年12月20日土曜日

ニセケバエ科の一種(?Apioscatopse sp.)

 シュロの葉の裏で交尾していたニセケバエ科の一種です。以前のブログに「?Scatopse sp.」として載せたものによく似ていて、おそらく同種ではないかと思いますが、改めてネット情報を探して見ると、「廊下のむし探検」のこちらの記事が見つかりました。このブログではいつも採集した標本を専門文献を駆使して詳細に検討されているのですが、この記事でApioscatopse 属ではないかとされている標本の翅脈が今回撮影したものによく一致します。さらに同じ記事で、Scatopse 属の翅脈の特徴も示されていますが、そちらの方は明らかに異なります。ということで、全くの他力本願ですが以前のブログに出したものも今回撮影したものも、どちらもApioscatopse 属の可能性が高そうだという結論に至りました。


翅が光って腹部が見えず体長は分かりませんが、頭端から翅端まで約4.3mmです。


(2025.12.06・明石公園)


2025年7月19日土曜日

ヌカカ科の一種(?Forcipomyia sp.)の蛹

 アベマキの幹の、樹液が流れて真っ黒になった部分を見ていると、樹皮の割れ目に何やら幼虫のようなものが集まっていました。暗くてよく見えないのでとりあえずフラッシュで撮影してモニタを確認すると、幼虫ではなく蛹です。おそらく双翅目と見当をつけて、こんな場所に縁のありそうな科の蛹の画像を探していると、有力候補が見つかりました。ヌカカ科の Forcipomyia 属で、 “Forcipomyia pupa”で検索するとよく似た写真や図が見られます。Forcipomyia 属は国内でも数十種が記録されているようで、北隆館の原色昆虫大図鑑にも5種が収録されています。以前のブログには同属と思われる幼虫を出しています。

体長は、腹端が樹液に埋もれているので分かりませんが、見えている部分だけで2.5mm前後です。



蛹殻の下にはすでに複眼が見えています。

(2025.07.01・明石公園)

2025年5月15日木曜日

マガリケムシヒキの産卵

 最近いつもの公園でご一緒することの多い虫探しの達人のFさんが、産卵中のマガリケムシヒキを見つけました。イネ科らしき枯草の折れた茎の先端にとまり、腹端を茎の穴に差し込んでいます。幸い、何枚か撮る間その姿勢でいてくれましたが、まもなく腹端を抜いて飛んでいきました。茎の穴を覗き込んでみると、内径0.7mmばかりの筒の奥に詰め込まれた複数の卵が見えます。この季節、公園を歩けば必ず何匹かは見かける普通種ですが、?十年も虫撮りをやっていて産卵行動を見たのはこれでやっと二度目で、一度目は14年も前のことでした。貴重な場面を見つけてくれたFさんに感謝するほかありません。
その一度目では、本種がエノキの樹皮の隙間に腹端を差し込んで産卵していました。林の中で見かけることの多い種なので産卵も樹幹で行われるのかとその時は解釈していましたが、今回は完全に開けた場所なのが意外です。
ムシヒキアブ類の幼虫は、生態が分かっているものでは地中や朽木の内部で他の虫や幼虫を捕食して暮らしているものが多いようなので、この卵から孵化した幼虫もおそらく地面に降りて地中生活を送るのでしょう。以前に一度、アラカシの枯れ木からトゲツヤイシアブが羽化してくるところを見たことがあります。


卵は以前にエノキの樹皮下に産みこまれたものを撮影しているので、今回はそっとしておきました。

おまけの1枚。同じ日に、キアシキンシギアブを捕えていた♀です。

(2025.05.08・明石公園)


2025年5月8日木曜日

エノキハトガリタマフシとエノキトガリタマバエ幼虫

 エノキの葉に、小さな砲弾型の虫こぶが出来ていました。タマバエ科のエノキトガリタマバエ Celticecis japonica によって作られた、エノキハトガリタマフシと呼ばれる虫こぶです。

高さは6mmくらいで葉表にも、

葉裏にも出来ています。

一つ開いてみると、まだ小さいタマバエの幼虫が1匹だけ入っていました。

体長は約1.5mmで、まだ1齢くらいでしょうか。薄葉重著「虫こぶハンドブック」によるとその生活史は「3~4月に羽化し、新葉に産卵、5~6月に虫えいごと地上に落下して、幼虫状態で越夏・越冬する。」とあります。1年の大半をこの虫こぶの中で、幼虫として過ごすわけです。

(2025.05.01・明石公園)


2025年5月5日月曜日

オドリバエ科 Rhamphomyia SP.

 先日のクロアシボソケバエにちょっと似ていますが、こちらはケバエではなくオドリバエの仲間です。アカメガシワの、その名の通り赤い毛におおわれた新葉の上に乗っていました。幸い翅脈もはっきり写っているので、いつも参考にしている三枝豊平さんの“日本産双翅目の図解検索システム Ⅰ オドリバエ科”の検索表を辿ってみると、いくつか写真では確認できない部分も残るものの、Rhamphomyia(ホソオドリバエ属)の特徴によく一致します。MNDの翅脈図を見てもよく合っているのでこの学名でネット検索すると、昔の自分の記事が出てきました。今回と同様♂個体で非常によく似ていますが、翅の色が少し違うように見えるので別種かもしれません。それにしても、撮った写真もその後の身元調査も13年前と全く同じことをやっているのに我ながら笑ってしまいます。こちらの記事の♀も同属だと思います。




(2025.04.30・明石公園)