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2024年8月26日月曜日

コウヤツリアブ

 これも先月撮ったものです。樹種不明の切り株の周りを2匹のコウヤツリアブ Anthrax aygulus が飛び回っていました。ときどき1匹が切り株に着地するのですが、もう1匹が近づいてくるとすぐまた飛び上がってしまい、2匹が同時にとまることがありません。縄張り争いでもしているのか、あるいは雌雄で追いかけっこでもしているんでしょうか。
カリバチやハナバチに寄生するハエで、虫孔の開いた枯木などではよく見かける種ですが、当ブログでは初登場だと思います。

上と下、別個体です。


(2024.07.20・明石公園)

2024年5月2日木曜日

エゾホソルリミズアブ♀

 この日、何匹も見かけたきれいなミズアブです。なかなか近づけないのをどうにか1匹だけ撮影できました。調べてみるとエゾホソルリミズアブ Actina jezoensis の♀のようです。以前のブログに一度、やはりこの季節に撮ったものを出していますが、それ以来12年ぶりの登場となりました。



(2024.04.23・明石公園)

2024年2月15日木曜日

ユスリカの触角

 ♂のユスリカの触角です。
いつもの公園で虫仲間と枝を叩いていた時に落ちてきたのを持ち帰り、スタック撮影したものです。まず最初にこの豪勢な触角のアップを撮り、そのあとで全身像を、という予定だったのですがミスをして、標本を潰してしまいました。したがって種名も分かりませんが、体長1cmほどもある大型種だったのでオオユスリカかアカムシユスリカあたりかも知れません。


(2024.01.30・明石公園にて採集)

2024年1月12日金曜日

ミスジミバエ越冬中

 これも全く同じような状況で撮ったものを以前のブログで出していますが、ヤツデの枯葉の中に隠れていたミスジミバエ Zeugodacus scutellatus です。


最初の葉の中には10匹近くいたようですが、乾燥したヤツデの葉はそっと拡げてもパリパリと音を立てて弾け、見る間にみんな逃げ出してしまいました。

で、これは別の葉に潜んでいた1匹。

のろのろと歩き始めました。

ちょっと脚がもつれ気味です。

落ち着いたところでお顔のアップを。

(2023.01.08・明石公園)





2023年12月14日木曜日

オオセンダングサミバエ

 多分ノジギクだと思いますが、南に面した石垣のすそに咲いた白い花に来ていた、翅に斑紋のある小さなハエです。斑紋は異なりますが、頭部や胸部の様子が以前出したネッタイヒメクロミバエによく似ているのでミバエ科で探してみると、いくつかのサイトで紹介されているオオセンダングサミバエ Dioxyna bidentis という、よく似た種の画像が見つかりました。さらに学名で検索すると海外サイトに詳細な標本画像など多くの画像があって、見比べると細かな部分までよく一致するので、この種で間違いと思います。体長約3mm、翅端まで約4.3mmです。






(2023.12.09・明石公園)

2023年11月2日木曜日

ミスジハマダラミバエ?

 アケビの葉の上にいたきれいなミバエで、慎重に近づいたのですが数枚撮っただけで逃げられました。体長約5mmです。
以前BABAさんのブログでも紹介されていたミスジハマダラミバ エ Trypeta artemisicola ではないかと思うのですが、ネット情報にあたってみると同属のヨモギハマダラミバエ T.artemisiaeとの外部形態の違いはわずかなようです。また学名も T. trifasciata とされている資料もあって、どちらが新しいのかよく分かりません。とりあえず疑問符付きのタイトルをつけておきます。





(2023.10.29・明石公園)


2023年7月8日土曜日

マルマダラヒロクチバエ

 先日キマダラヒロクチバエを出したばかりですが、最近いつもの公園でそれによく似て体が真っ黒の種を見かけるという話を虫仲間から聞いていました。最初はこれのことではないかと思っていたのですが、ひと月ほど前、ようやく自分で見つけたのは全く初見の種です。そのことを別の虫仲間に話すと、多分これだろうと教えて貰ったのがAclerisさんがいもむしうんちは雨の音で紹介されてるマルマダラヒロクチバエ Pterogenia sp.でした。和名は付いていますが学名は未定だそうです。写真で見る限り同種で間違いないでしょう。
はじめ見つけたのはエノキの立ち枯れの上をウロウロしているのが1匹だけだったのですが、すぐに逃げてしまってピンボケ写真しか残らず、約3週間後に同じ木を見に行くとやはり1匹だけ、今度は慎重に近づいてなんとか数枚撮りましたが、角度を変えて撮る前にやはり逃げてしまいました。キクラゲの生えたような枯木で、Aclerisさんが推測しておられるように菌類を食べていたのかも知れません。

この写真では腹部背面に黄色の細い縞しか見えませんが、Aclerisさんの標本写真ではこの黄色い部分が腹部腹面に広がっていることが分かります。“節間膜から体内の色が透けて見えるから”だそうです。


(2023.07.07・明石公園)


2023年7月2日日曜日

ホソムシヒキの一種(Leptogaster sp.)

 どこからか飛んで来て前方のサクラの葉にぶら下がった虫を見に行くとホソムシヒキの一種(Leptogaster 属)でした。全身白っぽいので、羽化して間もない個体なのでしょう。種は違うかも知れませんが、やがて時間が経つとこちらに近い体色になると思います。これまでこの公園ではあまり見た記憶がなかったのですが、なぜか同じ日にもう一匹見つけました(が、撮る前に逃げられました。)ムシヒキアブと言っても体つきも飛び方も弱々しい印象ですが、捕食の場面も見たいものです。

体長は約15mm。

葉が揺れるのでピンボケの量産になりましたが、アップを撮ろうと枝に手を添えるとやはり飛んで行ってしまいました。

(2023.07.02・明石公園)

2023年6月30日金曜日

花蜜を吸うクチナガハリバエ

 クチナガハリバエ Prosena siberita がマサキの花の蜜を吸っていました。このハエが花蜜を吸うところは以前にも一度撮影したことがありますが、大抵はこんなふうに木の幹でじっとしている印象があって、花に来ているのはあまり見かけません。それにしても、普通に花蜜を吸うだけならこんなに長い口吻は必要ないように思えますが、何か他に大事な使い道があるんでしょうか。




(2023.06.24・明石公園)


2023年6月1日木曜日

キアシキンシギアブ♂

 金色に輝く毛並みのキアシキンシギアブ Chrysopilus ditissimis 。この季節限定の美しいアブです。

左右の複眼が接しているので、♂ですね。
いつもより大きめのサイズにしています。ぜひクリックしてご覧ください。

(2023.05.25・明石公園)


2023年5月30日火曜日

マガリケムシヒキと獲物

獲物を捕えたマガリケムシヒキ Neoitamus angusticornis 2態。

マガリケムシヒキ♂を捕えたマガリケムシヒキ♂。同種だと分かっているのかどうか、ムシヒキアブでは共喰いもときどき見ます。

お尻の先が細長く伸びているのは♀です。獲物はヒロクチバエの一種(ヒゲナガヒロクチバエ?)。

 近所の公園で見られるムシヒキアブの中で、大型のシオヤアブやアオメアブが開けた場所を好むのに対してこのマガリケムシヒキはやや薄暗い、木陰の多いところで見られることが多いようです。

(2023.05.24/27・明石公園)

2023年5月27日土曜日

初見のきれいなチョバウエ

 アラカシの幹にとまっていたチョウバエです。初めて見る種ですが、先日出したもの(?Lepiseodina)に似ていて、近縁な種かも知れません。

それにしても白黒の翅に青く輝く縁毛、頭部を囲む黄色い毛と、チョウバエの仲間にこんなに色鮮やかな種が存在するとは知りませんでした。頭から翅の先まで約4mmです。


縁毛の青色は構造色のようで、光の当たり具合によって変化します。


チョウバエの仲間は、なかなか顔を見せてくれません。

(2023.05.11・明石公園)

2023年5月3日水曜日

交尾中のオドリバエの一種

 カクレミノの葉柄にぶら下がって交尾中のオドリバエの一種ですが、♀はなにやら獲物を抱えて食べています。この仲間は♂が捕獲した獲物を♀に与え、♀の食事中に交尾するという求愛給餌と呼ばれる習性がよく知られていますが、この♀が食べているのも多分♂が狩った獲物なんでしょう。春にはよく見られる光景で、以前のブログでも出していますが、細い枝にぶら下がって風に揺れているといった場合が多いので、満足できる写真が撮れたためしがありません。



(2023.04.23・明石公園)

2023年5月2日火曜日

チョウバエ科の一種

 黒白のコントラストの美しいチョウバエです。クコの葉の上にいました。以前に出したこちらと同じ種だと思いますが、名前は分かりません。Lepiseodina conspicua という種名で検索すると海外サイトのよく似た画像がたくさん出てきて、特徴がかなりはっきりしているので同種、あるいは近縁種と考えたいところですが、素人にはなんとも判断がつきかねます。




(2023.04.23・明石公園)

2023年5月1日月曜日

オドリバエを捕えたアズチグモ幼体

 ビワの毛深い若葉の上で、アズチグモ Thomisus labefactus の幼体がオドリバエの仲間を捕えていました。


獲物の頭部と胸部の間にしっかりと噛みついています。

後ろも見えるんでしょうか。

クモの体長は約1.5mm、オドリバエは約5mm。網も張らずによくこんなに大きな獲物を捕えるものだと感心します。

オドリバエは、翅脈から推測するとこちらと同じ Rhamphomyia 属ではないかと思います。

(2023.04.21・舞子墓園)

2023年1月11日水曜日

キノコバエ科の一種(Mycetophila SP.)

 ツバキの幹にとまっていたキノコバエの一種です。この仲間は以前のココログにいろいろ出しているのでその中から探してみると、こちらの深度合成画像が出てきました。翅脈や翅の斑紋、脚や胸部・腹部の色もよく一致するので、おそらく同種でしょう。当時MNDの翅脈図を参照して Mycetophila か Epicypta 属あたりと見当をつけていましたが、今回あらためて海外サイトの標本画像などと比較してみると、当時のezo-aphidさんのお見立て通り Mycetophila の方が正解のようです。

体長約3.7mm。体のわりに立派な脚、特に巨大な基節が目立ちます。


翅の中央やや前よりと後端近くに黒紋が見えますが、海外サイトの画像を見ると Mycetophila 属の多くに同様の斑紋があるようです。



(2023.01.05・明石公園)


2023年1月3日火曜日

アブラムシを捕食するヒメイエバエ科 Fannia sp.

 以前のブログでチャタテムシの幼虫を襲うハエを掲載したことがありますが、この日ほぼ11年ぶりに同様の行動を見ることが出来ました。今回はシャリンバイの葉裏で、獲物はナシミドリオオアブラムシの無翅成虫です。ハエの方は前回と同じヒメイエバエ科 Fannia 属の一種のようで、写真で見た限りでは違いが見つけられず、同種かも知れません。口器で獲物を押し潰し、その体液を舐めている様子も前回と同じです。ひとしきり舐めていた後、ねばつく獲物の残骸を前脚を使って口器から引き離しましたが、その後長い間前脚をすり合わせたり口器で舐めたりして手入れをしているようでした。





獲物の吸い殻を捨てるのに苦労していました。




(2022.12.29・明石公園)