ナンキンハゼの枝にベッコウハゴロモ Ricania japonica が群がっていました。
2022年8月30日火曜日
2022年8月28日日曜日
ビロウドチャタテ科の一種(?Echmepteryx sp.)
モチノキの幹にいたビロウドチャタテ科 Lepidopsidae の一種です。現場では初めて見る種のような気がして念のため採集して帰ったのですが、よく見ると以前のブログに出したものと同じものでした。その時には psocodea さんから、「この種はまだ日本から記録の無い物ですが,割と良くとれています。北米にいる Echmepteryx hageni と同種か,極めて近縁な種と考えています」というコメントをいただいています。その種名で検索すると海外サイトの画像がたくさんでてきますが、確かに写真だけでは見分けがつきません。折角持ち帰ったのでスタック撮影もしてみました。
2022年8月27日土曜日
カンタン ♂
クズの葉の裏にいたカンタン Oecanthus longicauda の♂です。こういう虫はできるだけ自然な感じで撮りたいのですが、葉が風で揺れてブレボケを量産してしまいました。掲載写真もこのサイズでは分かりませんが、実はブレています。もちろん、後半の顔のアップは葉を手で押さえて撮ったものです。
2022年8月21日日曜日
大型のシュードマイクロソラックス
先日の記事と同じシュードマイクロソラックス(Pseudomicrothorax sp.)です。同じサンプルで見つけましたが、こちらは細胞長が3倍近くある大型種です。丸く盛り上がった背面を上にしていて、1枚目は腹面近くにピントを合わせていますが細胞が不透明で様子がよく分かりません。2枚目以下では背面の隆起線が見えます。4枚目では左下が前端で、右向きに口部があります。
2022年8月19日金曜日
シュードマイクロソラックス
シュードマイクロソラックス Pseudomicrothorax(属)という長い名前の付いた繊毛虫の一種です。頭に“Pseud”の付いた学名は和名で言えばニセ〇〇〇とか〇〇〇モドキといったものにあたるようで、この場合も本家の Microthorax 属が存在しますが、いつも頼りの「淡水微生物図鑑」には“Pseud”付きしか載っていません。多分こちらの方がポピュラーなんでしょう。この属はユレモを専門に捕食するそうですが、食事の現場は見られませんでした。写真は長径30µmほどの小型種です。
2022年8月18日木曜日
アオバハゴロモを捕えたヒサマツムシヒキ
* 2022.08.31 タイトル修正 *
タイトルの種名を誤って「サツマムシヒキ」としていたのをご覧いただいた方からご指摘いただき、修正しました。
アオバハゴロモを捕えて足元の石の上に降りてきたヒサマツムシヒキ Tolmerus hisamatsui です。
2022年8月16日火曜日
遊泳性のツリガネムシ、ハスタテラ(Hastatella sp.)
これはハスタテラ(Hastatella)の一種で、柄を持たない遊泳性のツリガネムシの仲間です。小さくて1枚ではほとんど全体像が掴めないので6枚並べました。くるくる回転しながら泳ぎ回る1個体を連続で数十枚撮影した中から選んだもので、ある程度形が想像できると思います。円筒形の細胞の周囲に長い棘状の突起を生やしているのが特徴ですが、形態の違う種がいくつもあるようで、種名は分かりません。
巣の仕上げをするムモントックリバチ
ムクノキの幹でムモントックリバチが巣の仕上げをしていました。
カメラを構える前に飛び去ったのですが、ドーム型の巣はちょうど巣口が閉じられたばかりのようで、最後に泥を加えた部分がまだ湿っています。このハチの営巣は以前に何度か見る機会があって、巣口を閉じた後、仕上げに植物の繊維で上塗りすることが分かっているので、そのまま帰りを待つことにしました。
ハチは予想通り15分ほどで黒っぽく濡れた球を抱えて戻ってきて、早速上塗りを始めました。この材料は何らかの植物を細かくかみ砕いたもののようで、乾くと白っぽくなります。おそらく防水か、カムフラージュのためでしょう。かなり念入りに塗り付けていきます。3~4分作業を続けると新たな材料の調達に飛び立ち、10分ほどで戻ってきてまた作業を始める、という繰り返しを1時間足らずの間見ていましたが、5回目に飛び去ったのを見届けてからその場を離れました。その後もまだ作業が続いたのかどうかは分かりません。最後の写真は上塗りをされた巣の表面で、材料が植物の繊維であることが見てとれると思います。
2022年8月15日月曜日
コブハムシの一種・糞ケースの抜け殻
イヌビワの葉の裏に、空になったコブハムシ類の糞ケースがくっついていました。多分ムシクソハムシのものだと思います。このあたりでも珍しいものではありませんが、よく見るととなりに小さなお椀型の「蓋」が残っていて、これは初めて見ました。クモの糸かなにかに引っ掛かって落ちずにいたんでしょう。開口部は刃物で切ったようにきれいです。これまで漠然と、羽化した成虫は糞ケースのてっぺんを適当に噛み破って出てくるんだろうと想像していたのでちょっと驚きました。カメムシの卵のように予め切断線が入っているとも思えないので、ケースの中で体を回転させながら大顎で根気よく噛み切っていったんでしょう。手あたり次第かみ砕くよりもこの方がエネルギーの節約になるのかも知れません。成虫の姿はごつごつして鈍重そうですが、意外に器用なんですね。
2022年8月14日日曜日
葉の裏で休むヒゲナガサシガメ
ヒゲナガサシガメは夜行性のようで、幼虫成虫ともに昼間はいつ見ても葉の裏でお休み中です。そのせいかネット上を探しても捕食中の画像はほとんど見つかりませんが、先日の玉津南公民館での写真展に来られた、虫好きの男の子を連れたお母さんが夜間ライトトラップの観察会でこのサシガメが蛾を食べているのを見たと教えて下さいました。私は根っからの昼行性なので、残念ながら未だにそんな場面には出会えません。
ところでネット検索するとヒゲナガサシガメの学名が2種類出てきますが、以前 Endochus stalianus とされていたものが現在では属も変わって Serendiba staliana (Horvàth 1879)とされているようです。
2022年8月12日金曜日
トラケロフィルム Trachelophyllum sp.
細胞の前半部が細長く伸びて、またかなり伸縮性のある繊毛虫です。水田で採ってきた水の中で見つけました。こういう形の繊毛虫には多くの種類がありますが、この属は細胞口のある前端の形に特徴があります。大核は前後に2個(2・3枚目で顆粒の間に平坦に見える黒い楕円形がそれです)、後端に収縮胞が見えます。
2022年8月11日木曜日
カメムシ卵から出て来るナガコバチ科 Anastatus sp.♀♂(動画)
この7月18日、いつもの明石公園のサクラでハチに寄生されていると思われるカメムシ卵を見つけて持ち帰りました。ハチが羽化・脱出する場面を今回は動画で撮影したいと思ったのです。約2週間後の7月31日の朝、最初の2匹の♂が出てきましたが撮影には間に合わず。その後数日間毎朝のように1匹、2匹と羽化が続きましたがタイミングが合いません。ようやく8月4日の朝、♂♀1匹づつの脱出を撮ることができました。カメムシ卵から出てきたのはナガコバチ科 Anastatus 属の一種で、以前に記事にしたのと同じ場面を動画で取り直した格好です。