このブログも今年は秋から年末にかけて全く低調なままとうとう大晦日を迎えてしまいました。
今日は朝から、10月以来近所の公園の木に集まっているオオキンカメムシたちを見に行くと、昨日から続く強風の中まだ同じ場所で頑張っていました。このカメムシの越冬集団は冬の間に移動してしまったという話も聞いたことがありますが、この連中は春までこの場所に腰を据えるつもりでしょうか。
2020年12月31日木曜日
大晦日のオオキンカメムシ
2020年12月26日土曜日
ボルボックス(深度合成)
いつもの公園の池で水を掬ってくると、12月も下旬というのにちらほらとボルボックスVolvox sp. が見つかりました。大きな娘群体を持った群体がいたので、放出する場面が見られるかも知れないと思ってしばらく観察していたのですが、ほとんど動きがありません。それならと、以前からやってみたかった深度合成撮影を試みました。動きが無いと言ってもよく見ればごくゆっくり回転しているので、あまり時間をとらないようにカメラを秒間5コマの連写モードにして適当に微動ハンドルを回しながら80カット足らず撮影しました。結果を見るとカット数はこの半分以下で間に合ったようですが、一定の速さでピントを送るのは難しいので、多い目に撮っておく方が無難でしょう。
球状のボルボックス全体にピントを合わせてしまうとかなり煩い画面になりそうなので、手前側半分だけを合成しています。
(2020.12.25・明石公園 剛の池にて採集)
2020年12月21日月曜日
泳ぐ二枚貝ベリジャー幼生
以前のブログも含めて二枚貝のベリジャー幼生 veliger larva は何度も出していますが、種が異なるのか成長段階の差もあるのか、面盤を拡げて泳ぐ姿にいろいろ違いがあって、何よりも繊毛の動きの美しさに惹かれて見つけるとつい時間を費やしてしまいます。今回は動画のみです。
2020年12月19日土曜日
アオミドロの核
お目当ての微生物が押しつぶされないようにスペーサー代わりに入れていたアオミドロですが、ついでにその核を撮ってみました。
2020年12月18日金曜日
エリヒゲムシの一種(Sphaeroeca sp.)
円い細胞が球状に集まった群体で、はじめウログレナの仲間かと思ったのですが、黄色っぽいウログレナと違ってほとんど無色で目立ちません。シャーレの中をワムシやミジンコ類に混じってたくさん浮遊しているになかなか気づかなかったくらいです。最初長短3本の鞭毛を持っているように見えましたが、倍率を上げて見ると短い2本に見えたのは鞭毛ではなくエリヒゲムシ類の「襟」らしいと分かりました。
その線で探してみると plingfactory:life in water というサイトで Sphaeroeca volvox の画像が見つかりました。群体や細胞の形、鞭毛や襟の状態などほぼ同じで、この仲間に間違いないでしょう。いつも参照している原生生物情報サーバでは、スファエロエカ属 Sphaeroeca(襟鞭毛虫目・コドノシガ科) は「群体を形成。自由遊泳。群体は球状で表面に細胞が集まる。」とあります。
2020年12月17日木曜日
ヒメネコゼミジンコ?(Ceriodaphnia ?pulchella)
昨日の記事のシカクミジンコ属の一種と一緒に採集したネコゼミジンコの仲間です。日本産ミジンコ図鑑には国内産のネコゼミジンコ属8種がすべて図示されていますが、その中で該当しそうなのはヒメネコゼ Ceriodaphnia pulchella ネコゼ C. quadrangular アミメネコゼ C. reticulata の3種です。写真で確認するにはかなり微妙な違いしかありませんが、体長が小さい(約0.48mm)ことや殻の網目模様が見えにくい、などの特徴からヒメネコゼミジンコの可能性が高いと判断しました。
2020年12月16日水曜日
シカクミジンコ属の一種(Alona SP.)
昨年のこの時期にシカクミジンコ?(?Alona quadrangularis)として掲載したものによく似ていて同じく♀ですが、前回の個体では認められなかった殻の縞模様がはっきり見え、またひと回り小型(体長約0.55mmに対して0.4mm)です。日本産ミジンコ図鑑でシカクミジンコ♀の体長とされる0.55~0.90mmの範囲からかなり外れるので、体長0.32~0.52mmのコシカクミジンコ A.rectangula の方かも知れません。
2020年12月4日金曜日
ウシオダニ科の一種
先日掲載した大量のフジツボのノープリウスと一緒にネットに入ってきたダニの一種です。いつもは無視しているのですが、このダニは大きな眼があってちょっと面白そうなので撮影してみました。
“海のダニ”で検索して見ると、いつも見ている害虫屋の雑記帳(ブログ人の保存版)でよく似た画像が紹介されているのが見つかりました。ウシオダニ科 Halacaridae の一種だそうです。やはり大きな眼がついていて体型もそっくりなので同じ仲間だと思います。カバーガラスの下の隙間を時々背腹反転しながら歩いていました。
2020年12月2日水曜日
ナシミドリオオアブラムシの産卵
シャリンバイの葉の裏で産卵中のナシミドリオオアブラムシ Nippolachnus piri を見つけました。以前にも見たように、産卵後卵の周囲の葉面に粘液を塗り付ける動作も見られました。この粘液は風雨などで卵が剥がれ落ちないように固定するためか、あるいは寄生者などの外敵から守るためかよく分かりませんが、卵から離れて広い範囲に塗り付けていることや、たまに微小な虫がこの粘液に捕まっているのが見られることを考えると後者の役目も果たしているのではないかという気がします。