細長い甲虫が2匹、コナラの根方を歩きまわっていました。
この公園では数年前からナラ枯れが発生し、たくさんの立派なコナラの木が被害に会って伐採され、今でも園内各所に燻蒸処理された後の残骸が積み上げられています。
このナラ枯れを齎す張本人であるカシノナガキクイムシ Platypus quercivorus はまだ見ていなかったので、この2匹がそれではないかと思って採集して帰りましたが、深度合成画像を撮影して図鑑やネット情報で確認したところこれに間違いないようです。2匹とも♀でした。
2020年9月26日土曜日
カシノナガキクイムシ
2020年9月23日水曜日
オオハリアリ
モチノキの幹を足早に上る細長い体型のアリが、なんとなく見慣れない種のような気がしたので採集して帰ったのですが、冷凍庫から取り出してよくみれば珍しくもないオオハリアリ Pachycondyla chinensis でした。
2020年9月22日火曜日
ヘクソカズラグンバイ初齢幼虫
ヘクソカズラの葉の裏を歩くヘクソカズラグンバイ Dulinius conchatus の幼虫。体長約0.4mmくらいで、多分初齢でしょう。周囲にニョキニョキ生えた太い毛(トライコームと呼ぶそうです)に足を取られながらよちよち歩く様子はちょっと微笑ましい感じがします。
2020年9月20日日曜日
ミジンムシ科の一種
ヤツデの葉の裏にいたミジンムシ科の一種です。レンズを近づけるとすぐに歩きはじめたので、見失わないうちに採集しました。生時の体長は約1.2mmです。
ネット上でいくつかの画像が見られるチャイロミジンムシ Alloparmulus rugosus によく似ていて、保育社の甲虫図鑑の説明にもいくつかの特徴が一致しますが、なにしろ小さなもので確認できない部分も多く、ここではミジンムシ科の一種としておきます。
2020年9月19日土曜日
目撃情報・明石公園でゾウカブトsp.
今回は管理人自身の観察ではありませんが、面白い情報をいただいたのでここで紹介します。
教えて下さったのは神戸市垂水区在住のM.I.さん。以下その記録です。
2020年5月26日、明石公園内でゾウカブトの仲間(アクタエオンゾウカブト?)を目撃した。放虫と思われるが下半身が大きく損傷しており、恐らく放虫後に鳥類などの捕食動物に襲われたのではと考える。まだ生きており、桜の樹木上を登っていた。ゾウカブト類の放虫はあまり多くないのではないかと思う、とのことです。
以下、M.I.さんが撮影された写真です。
2020年9月18日金曜日
フタヅノクンショウモ
いつもの公園の池のフタヅノクンショウモ Pediastrum duplex です。
珍しくもないものですが、見つかるのはいつもこちらのように細胞数が32個のものばかりで、一度64個の群体を撮影したいと思っていました。今回ようやくそれを見つけたものの、64個の内2個は中身が抜けてしまっていて、群体の形も少しいびつです。
2020年9月16日水曜日
2020年9月15日火曜日
モンキアシナガヤセバエ♂
アラカシの樹液に来ていたモンキアシナガヤセバエ Nerius femoratus です。
2020年9月14日月曜日
アリガタバチ科の一種(深度合成)
外出からの帰宅後、ふと気が付くと腕の上を小さなハチが歩いていました。ルーペで見るとアリガタバチ科(Bethylidae)の一種のようで、そのまま捕まえて冷凍庫に放り込みました。その深度合成画像です。
2020年9月13日日曜日
分裂するディセマトストマ
平べったい繊毛虫の一種 ディセマトストマ(Disematosutoma sp.)が分裂を始めていました。
2020年9月12日土曜日
シバンムシ科の一種(Gastrallus sp.)
盛夏の頃、公園のサクラなどの葉を見上げて歩くとよく見つかる小甲虫です。
以前のブログで掲載したもの(2011.07.11,2014.08.17)と同種と思われますが、今回は採集して深度合成撮影をしました。保育社の甲虫図鑑第3巻の検索表を辿ればやはり Gastrallus 属に当てはまるようです。種名が挙げられている3種の中ではツツガタシバンムシ Gastrallus affinis かヒメツツガタシバンムシ G. dimidiatus なのですが、未記載種も多いようなのでここでは Gastrallus sp. としておきます。
2020年9月11日金曜日
カラヒゲムシの一種(Trachelomonas sp.)
球形の殻を持ったカラヒゲムシ(トラケロモナス属)の一種です。いつもの「淡水微生物図鑑」には10種余りが掲載されていますが、その中でこのように滑らかな球形の殻を持っているのは Trachelomonas volvocina という種だけです。野外で最も頻繁に遭遇する種、とされているので可能性は高いと思いますが、他によく似た種が無いとも限らないのでタイトルはカラヒゲムシの一種としておきました。
シャーレの中で光に集まってくるのを実体顕微鏡で眺めると微小な粒々が盛んに動きまわるのが見えますが、バーガラスの下の狭い空間に閉じ込めると段々と不活発になり、やがて動きを止めてしまいます。
カラヒゲムシはミドリムシの仲間で、種によってさまざまな形の殻(ロリカ)を持っていますが中の細胞は基本的にはミドリムシと同じなんだそうです。