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2026年6月4日木曜日

クワナケクダアブラムシの幼虫たち

 これはアベマキの枝に群がっていたアブラムシですが、以前のブログにも出したクワナケクダアブラムシ Greenidea kuwanai の幼虫だと思います。この公園では同じ Greenidea 属のニホンケクダアブラムシ G. nipponica や和名無しの G. nigra を確認していますが、それらの種名や特徴はすべて研究者の杉本さんに教えていただきました。その杉本さんからいただいたコメントによれば、クワナケクダアブラムシを外見で近似種と区別する特徴は、まず脛節の色は基部が濃く、先端に向かって淡色になること、もう一つは幼虫角状管の間にある硬化板の形が「富士山型」(尾片側が裾野、頭部側が山頂)を呈していることで、今回の写真でもそれらの特徴は見てとれます。幼虫たちには甘露を求めてアミメアリが集まっていましたが、成虫は見られませんでした。






(2026.05.24・明石公園)


2026年5月29日金曜日

ハエヤドリクロバチ科 Spilomicrus sp.

 ハエヤドリクロバチの仲間は、以前はこの公園でも冬場の葉裏探しなどでよく見つかったものですが、他の多くの虫と同様最近はあまり見かけなくなってしまいました。これはイタドリの花外蜜腺に来ていたもので、以前のブログに出したもの(こちら)とほとんど違いが認められず、また撮影時期も同じ5月だったので同種か、少なくとも同属だろうと思います。その記事には専門家の kurobachi さんから“ハエヤドリクロバチ科 Spilomicrus 属と思われます”とのコメントをいただいています。体長は約3.5mmで、しつこく撮影を続けても逃げもせず、何度か体の向きを変えながら蜜を吸っていました。






(2026.05.24・明石公園)

2026年5月19日火曜日

イスノフシアブラムシとキイロシリアゲアリ

 アラカシの、剪定で切り残された短い枝でイスノスシアブラムシ Nipponaphis distyliicola を見つけました。以前はアラカシのひこばえに並んでいるのをよく見かけたものですが(こちら)、ここ数年は全く目にしなくなっていて、これが数年ぶりです。しかしコロニーの大部分は寄生バチが出た後の抜け殻で、わずかに残った成虫に数匹のキイロシリアゲアリ Crematogaster osakensis が集まっていました。
このアブラムシは春に有翅虫が現れてイスノキに移住し、イスノキエダナガタマフシという、イチジクの実のような大きな虫こぶを作ります。このコロニーはすでに有翅虫を出した後の生き残りなのかも知れません。


左奥の枝ではほとんどがマミーの抜け殻です。






(2026.05.14・明石公園)

2026年5月1日金曜日

ツツハナバチ

 昨日の記事のアオマダラタマムシの羽化を待っていた時、同じ切り株にたくさん開いた古い虫孔の一つにツツハナバチ Osmia taurus が出入りしていました。以前のブログにも一度出していますが、竹筒や空き家になった虫孔など既存の穴を利用して巣を造るハナバチです。巣穴に飛び込んで数秒後にはまたとび出していき、すぐにまた戻ってくるということを繰り返していました。動きが速いので見ているだけではよく分からなかったのですが、撮った写真を見ると出ていく時には木屑を一杯抱えていて、それを少し離れた場所に捨ててから戻ってきていたようです。巣穴の拡張工事の最中だったのでしょう。写真のデータを確認すると15から20秒くらいのサイクルでした。木屑を捨てるだけなら穴の口から押し出すだけでも良さそうなものですが、わざわざ遠くへ捨てに行くというのはやはり寄生者に手がかりを与えるのを防ぐためでしょうか。このハチにはシリアゲコバチの寄生が知られているそうです。
下の写真は実際の撮影順ではなく、くり返し大量に撮った中からピントとタイミングの合ったものを選んで、ハチの仕事の行程に沿って並べたものです。巣穴が切り株の凹んだ部分にあって、真上からしか撮れませんでした。








(2026.04.21・明石公園)


2026年4月20日月曜日

ヒメハナバチの一種、おそらくワタセヒメハナバチのオス(改題)

 * 2026.04.22・タイトル修正 *

“蜂好きおじさん”から、おそらくワタセヒメハナバチ Andrena (Gymnandrena) watasei のオスだろうとのコメントをいただきましたので、タイトルを修正しました。

これはヒメハナバチ科の一種だと思います。アケビの葉にとまっていて、気温もかなり上がっているのにレンズを近づけてもしばらくじっとしていてくれました。地中の巣穴からから出てきたばかりだったのかも知れません。胸部の周りや顔面に密生した白くて長い毛が目立ちますが、その顔面を撮ろうとして葉柄をつまむとやはり飛んでしまいました。体長は約10.5mmです。




(2026.04.14・明石公園)

2026年3月25日水曜日

コツチバチ科の一種

 これはコツチバチ科の一種だと思います。体長は9mmほどで、薄暗い場所でマテバシイの葉の上に乗っていました。同じ日、日当たりの良い草地の上を何匹も黒っぽいハチが飛び回っていて、こちらは活発過ぎて1枚も撮れませんでしたが、おそらく同じ種だと思います。コガネムシ類の幼虫に卵を産み付ける捕食寄生蜂で、冬を越した成虫がちょうど今頃活動を始めるようです。飛び回りながらときどき地上に降りて走り回るのは、やはり寄主を探しているんでしょうか。




(2026.03.24・明石公園)


2026年1月21日水曜日

コマユバチの一種

 これもアオギリの落ち葉の中から出てきた、コマユバチの一種です。似たような種は何度も撮っているような気もしますが、ざっと過去の記事を探してみたところでは同種らしきものは見つかりませんでした。属の見当もつきませんが、産卵管が見えないので♂でしょうか。体長約2.8mm、翅端まで約4.2mmです。




(2026.01.12・舞子墓園)

2026年1月17日土曜日

ハネナシヒメバチの一種

 はじめ見た時は触角が異様に長いことしか分かりませんでしたが、ファインダーを覗いてみるとこれまで一、二度しか見たことのないハネナシヒメバチ属 Gelis の仲間でした。以前のブログでアソハネナシヒメバチと思われるものを出していますが、それとは体形も違うし、触角も2倍近くの長さがあります。産卵管も見えないので♂でしょうか。ネット上でも多くの画像が見られますが、ほとんどがハネナシヒメバチの一種とされているだけで、種名まで見当つけるのは難しそうです。
体長は約3.7mmで、前回の記事と同じアオギリの落ち葉をひろげて見つけました。




(2026.01.12・舞子墓園)



2026年1月14日水曜日

タマバチトビコバチ

 冬場恒例の葉めくりも近頃は収穫がめっきり減ってしまって寂しい限りですが、これはこの日のわずかな獲物の一つ、タマバチトビコバチ Cynipencyrtus flavus です。以前のブログにも掲載していますが、その記事にezo-aphidさんからいただいたコメントにあるように、かつてはキイロクヌギトビコバチという和名がつけられていました。北隆館の大図鑑には Cynipencyrtus として2種、キイロクヌギトビコバチ C. flavus とクヌギトビコバチ C. bicolor が掲載されていますが、後に両種は同一種として C. flavus に統一され、さらに所属がトビコバチ科からマメトビコバチ科 Tanaostigmatidae に移されるとともに和名もタマバチトビコバチに改められたということです。その和名通り、タマバチ類に寄生するようです。
ところで、学名で検索するとこちらに標本画像が出ていますが、そこでは科名が Cynipencyrtidae(タマバチヤドリトビコバチ科)とされています。他のいくつかの海外サイトでも同じ科名があてられていますが、 もちろん Tanaostigmatidae としているサイトもあります。所属が更に変更になったのか、研究者によって一致していないのか、よく分かりません。

カクレミノの葉裏で主脈の陰にうずくまっていましたが、葉を裏がえすと歩き始めました。
体長は2.3mmくらいです。


黄色くて一面にあばたのあるお顔はお馴染みの Neanastaus albitarsis にちょっと似ています。

(2026.01.09・明石公園)


2025年12月28日日曜日

ヤツデの葉裏にいたコマユバチ

  ヤツデの葉裏にいたコマユバチ科の一種です。よく似た小さなコマユバチはこれまで何度も出していますが、その中ではこちらによく似ていて、大きさもほぼ同じなのでおそらく同種でしょう。体長約2mm、翅端まで約2.8mmです。産卵管が見えないので♂だと思ったのですが、あっても目立たないだけかも知れません。





(2025.12.17・明石公園)


2025年11月25日火曜日

久しぶりのイスノキモンオナガコバチ

 撮影からだいぶ日が経ってしまいましたが、以前から注意しているイスノキの実に、イスノキモンオナガバチ Megastigmus distylii の♂が集まっていました。この実に産卵しその中で育つ種で、一足先に羽化した♂たちが♀の誕生を待っているのです。2010年に初めて見て以来、毎年この時期になると探すのですが、こんなふうに♂が集まって♀を待つ様子を見るのは2014年以来11年ぶりのことです。
公園のこの一角には数本のイスノキがあって、毎年たくさんの実をつけるのですが、その実の大多数がタマバエ(おそらくイスノキハリオタマバエ)の寄生を受けてイスノキミコガタフシと呼ばれる虫こぶになり、正常に大きくなりません。
このハチの産卵は以前、7月末8月初めに見ていますが、そのころには産卵に適した正常な実はほとんど残っていないことになります。同じような生態を持つ、クロガネモチなどに寄生するニッポンオナガコバチのように毎年大量に発生することがないのはこのタマバエとの競合に負けてしまうせいではないかと思っています。ただ年によってタマバエによる寄生率にも多少の変動があるので、今年は例年より寄生を免れた実が少し多く残っていたのかも知れません。それでもこの日、ざっと見て回ったところでは正常に大きくなった実は数十個に1個程度でした。
この時期羽化した♀はそのまま越冬するものと想像していますが、実際に冬場に確認したのは一度だけです。

大きな実の一つに♂バチが集まって♀の羽化を待っています。同じ枝についた他の実はすべてタマバエの寄生により矮小化しています。

これは別の実。♂たちはときどき、互いに翅を立てて威嚇しあいます。

♀の顔が覗いています。♂バチたちはこの段階になると、撮影のために枝をつまんだくらいでは逃げることもありません。



♀が出てきました。


♀の背中に回り込みます。


ハチの動きについていけずピンボケ続出ですが・・・。

♀は触角に残った蛹殻を前脚でしごいて落としています。


どうにか♀の産卵管が見えます。この後、2匹一緒に飛び去ってしまいました。

(2025.11.14・明石公園)