この時期、コナラの葉の裏でよく見られるヤノイスアブラムシ Neothoracaphis yanonis です。
葉脈に沿って点々と、黄色い粒と黒い粒が散っていますが、黄色いのはやがて有翅成虫になってイスノキに戻る幼虫、黒いのは無翅成虫ということです。
その黒い無翅成虫の中に、ちょうど出産中の個体がいました(画面中央やや下)。成虫と言っても、一緒に写っている有翅幼虫と比べるとかなり小柄です。
母虫は体長約0.55mm、生まれてくる幼虫は約0.45mm。
真っ黒の小さな母虫から、大きさがあまり違わない黄色い幼虫が生まれてくる光景はちょっと不思議です。この大きさの差からすると、一匹の成虫が産む幼虫の数はおそらく多くはないでしょう。このあたりからしばらく動きが止まってしまったのでここで撮影中止。
近くの葉でも出産が進行中でした。
最初のより小さく、成虫の体長は約0.4mm。
こちらの方が進行が早くて、ちょっと目を離した間に生まれた幼虫が歩きまわっていました。体長約0.35mmです。
ヤノイスアブラムシは一次寄主(有性生殖が行われる)のイスノキと二次寄主(単為無生殖が行われる)のコナラの間を往復する移住性のアブラムシです。旧ブログで何度か記事にしているのでここでまとめてリンクしておきます。
2012.10.21(コナラの幼虫と成虫)
2013.12.04(イスノキの有翅産性虫と無翅卵性虫)
2014.01.15(1月にコナラにいた有翅幼・成虫)
(2019.11.01・学が丘北公園)
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