2020年10月10日土曜日

ナガコガネグモを襲うモンベッコウ

 昨日の記事と同じくフィルムカメラで撮ったもので更に古い写真ですが、再びこういう場面に遭遇する機会はなさそうなのでこの機会に出しておきます。1枚目は以前インセクタリゥムという雑誌に投稿して掲載されたもので、モンベッコウ Batozonellus maculifrons という種名はその時同定して貰いました。現在ではナミモンクモバチという和名が使われているようですが、個人的にはまだ馴染めません。

葡萄畑の片隅の藪の低いところを飛んで行くベッコウバチを目で追っていると、ちょうど行く手に網を張っていたナガコガネグモにとびかかりました。

咄嗟のことでどの瞬間に針を刺したのかもよく確認できませんでしたが、麻酔は即座に効いたようでクモは何の抵抗も見せません。

その後ハチは獲物の脚の付け根を咥えて揺するような仕草を見せましたが、やがて網にぶら下がったクモをそのままにして、巣穴を掘る場所を探しに飛び去りました。そのまま待っていれば獲物の搬入まで見届けることも出来たのでしょうが、すでに日が傾き時間も無くなったのであきらめて引き揚げました。

(1992.09.04・神戸市西区)

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