2021年8月12日木曜日

カメムシ卵に産卵するナガコバチ科 Anastatus sp.

 アカメガシワの葉の先の、細く伸びた部分にカメムシの卵、そしてその卵に産卵中の寄生バチの姿がありました。

ハチは昨年キマダラカメムシの卵の上で見たものとおそらく同種で、ナガコバ科 Anastatus 属の一種でしょう。今回の卵は大きさからみてキマダラではなくクサギカメムシあたりかも知れませんが、12個の卵のうち10個はすでに空で、卵殻に開けられた穴の様子を見るとこれらの卵から出てきたのはすべて寄生者だったものと思われます。

ナガコバチが産卵管を突き刺しているのははまだ穴の開いていない2個のうちの一つですが、これらの卵もかなり黒ずんできていて、また他の卵の運命から考えても中身はすでに寄生者に置き換えられているのではないかと推測されます。とすれば今産卵しているこのハチは2次寄生者と言うことになるのでしょうか。

2013年の記事の、マイマイガの卵塊に産卵していたものも見たところ同種のようです。


同じ卵の反対側から産卵管を刺しました。


昨年の、また別のキマダラカメムシ卵からはその後 Anastatus sp. の雌雄が羽化してきましたが、今回は採集はしませんでした。

(2021.08.06・明石公園)

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