2022年5月5日木曜日

シャクトリムシとヒメコバチ(?Euplectrus)幼虫

 クサギの葉裏で、不吉な荷物を背負っていたシャクトリムシです。

背中にくっついているのはおそらくこちらこちらと同じ、ヒメコバチ科 Euplectrus 属の一種の幼虫でしょう。自由生活をする寄主に外部寄生する寄生バチはごく限られているようです。干からびた寄主の残骸の下にヒメコバチの蛹がいくつも並んでいるという光景はよく見かけますが、寄主がまだ生きている段階も、また寄生幼虫が1匹だけというのも初めて見ました。

シャクトリムシは体長約6mm、まだ若齢だと思います。普通はちょっと刺激を受けただけで動きを止め、その状態がかなり長く続くものですが、この幼虫はひたすら歩き回ります。寄生の影響でしょうか。



ヒメコバチ幼虫は体長約1.5mm、独特の形をしていて、最初2匹が重なっているのかと思いました。

同じ状態のシャクトリムシをムクノキの葉裏でも1匹見つけました。やや大きく体長8mmほどで、同種かどうか分かりませんが同じように撮影の間ずっと動き回っていました。寄生幼虫もやはり1匹、同じ場所についています。

最後はやはりムクノキの葉裏についていたこれ。寄主はすでに死んで、ヒメコバチ幼虫は繭を紡ぎ始めています。

寄主のシャクトリムシは先の2匹に比べてずいぶん小さいようですが、ヒメコバチ幼虫は同じくらいの大きさがあります。ということは先の2匹の寄主のサイズであれば複数が寄生出来そうなものですが、1匹づつというのは不思議です。

(2022.04.28・舞子墓園)

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