カシトガリキジラミについてはつい先日も羽化の様子を掲載したばかりですが、羽化を控えた幼虫を探していると時々、何者かに寄生されてマミー化し、茶色く変色したものが見つかります。
アラカシの葉の裏ですが、上の茶色いのが寄生されたもの、下は正常な幼虫です。
同じ枝でいくつもマミー化されているのは、多分同じ1匹の寄生者によるものでしょう。
裏返してみましたが、状況がよくわかりません。
近くにあったマミーを3個ほど持ち帰って寄生者の羽化を待っていると、約2週間後にそれぞれから1匹づつ、小さなハチが出てきました。
出てきたのはトビコバチ科の一種でした。触角から見るとこの個体は♀でしょう。実は以前に2度ばかり、それぞれ別種のヒメコバチがカシトガリキジラミ幼虫に産卵する現場を見ていたので(こちらとこちら)、今回も出てくるのはヒメコバチ科だろうと予想していたのですが、外れました。あるいは2次寄生かもしれません。
同じ個体。横にとび出しているのは長大な中脚です。
胸部背面の拡大です。小楯板に小さな穴が二つ、非対称な位置に見えますが、なんでしょうか。
これも同じ♀。
同じく、頭部。
3個のマミーのうち、2個からは♂が出てきました。
これはもう1匹の♂です。跳ね上げた中脚をうまく戻せないのでそのまま撮りました。
同じ個体の顔面です。
以下、3個の抜け殻です。
3匹とも、寄主の後部に穴をあけて出ています。以前に見た、サツマキジラミ幼虫から出てきたヒメコバチは寄主の頭部寄りから出てきていましたが、多分、マミーの中で蛹化する際の頭の向きが種によって決まっているのかも知れません。
(2024.03.14・明石公園/4枚目以降は03.27の撮影)
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