2021年12月12日日曜日

タマゴコバチの一種・♂の羽化

 昨日の記事の続きで、二日後に撮影した♂の羽化の様子です。

蛾の卵殻の横腹に穴を開けて顔を出しました。

長い毛の生えた触角で♂だと分かります。

先に羽化した♂が調べに来ましたが、すぐに立ち去りました。


お祭り騒ぎの♀の羽化と違って静かな登場です。


タマゴコバチ科 Trichogrammatidae の一種です。

動画は別の♂です。


(2021.11.28・自宅)

2021年12月11日土曜日

タマゴコバチの一種・♀の羽化

11月4日に幼虫が孵化しているのを見た蛾の卵塊を、同月15日に再び見に行きました。

前回から11日経ってすでに幼虫の姿はなく、大半の卵は元の形のまま残っていて、その多くは黒く変色しています。寄生バチの仕業でしょう。どんなハチが出てくるのか見てやろうと持ち帰りました。

約2週間後の11月26日の朝、羽化してきたハチが数匹、卵塊の上を歩き回っていました。タマゴコバチ科 Trichogrammatidae の一種です。さらにいくつかの卵ではちょうど顔を覗かせたところでした。

1匹出てきました。

触角が短いので♀でしょう。

あたりをうろついていた♂が近づきます。


出てくる♀の背中に乗ります。

♀は♂を背負ったまま歩きはじめました。

さらに2匹の♂がやってきて混戦状態になってしまいました。
出てきたタマゴコバチは体長が0.6~0.7mmくらいで、以前のブログに出したものにもよく似ていますが、体色が違うので別種かも知れません。

動画は同じ朝、また別の♀の羽化の様子です。


(2021.11.15/26・明石公園/自宅)

2021年12月10日金曜日

クロスジフユエダシャク♂

イヌビワの葉の上に載っていた♂のクロスジフユエダシャク Pachyerannis obliquaria です。♀は以前のブログに一度掲載していますが、ここ数年見る機会がありません。♂がいるからには♀もどこかにいるんでしょうが、この日もお目にはかかれませんでした。

上の葉が邪魔をして、翅が片ボケしてしまいました。前翅長16mmくらいです。



(2021.12.09・明石公園)

2021年12月9日木曜日

キートセロス属2種(Chaetoceros spp.)

 代表的な海の浮遊珪藻、キートセロス(キートケロス、ツノケイソウ)属の2種です。以前のブログでも同じようなものを出していますが、今回は深度合成しました。それぞれ暗視野と偏斜照明で撮影しましたが、きれいに仕上げるのは難しいですね。





(2021.11.16・西舞子海岸にて採集)

2021年12月8日水曜日

リゾソレニア属2種(Rhizosolenia spp.)

 リゾソレニア属 Rhizosolenia の珪藻を二つ。先月出した ?robusta と違って、ツツガタケイソウの和名通りの形をしています。どちらも深度合成画像です。

これはこちらにちょっと似ています。

こちらは2細胞がつながっています。両端が針のように細長く伸びて画面からはみ出しそうです。

同じ画像から中央部の拡大。接続部を覆う被殻が出来ているようです。

(2021.11.16・西舞子海岸にて採集)

2021年12月7日火曜日

ウズムシ類のミュラー型幼生(Müller's larva)

 以前のブログにも一度出していますが、ウズムシ類のミュラー型幼生 Müller's larva です。同種かどうかは分かりませんが、今回の方が小さく、「腕」の突出も弱いので、やや齢が若いのかも知れません。

頭部(右側)から毛束が伸びています。

黒い点は眼だと思いますが、2個あるようです(1個は反対側にあるのでぼやけています)。



全身が長い繊毛に覆われています。

動画です。



(2021.11.16・西舞子海岸にて採集)

2021年12月6日月曜日

叉肢が美しいオイトナ属の一種(Oithona sp.)

カイアシ類のオイトナ属 Oithona は昨年にも出していますが、これは別種のようで、ちょっと豪華な叉肢をもっています。過去の画像を探してみると、以前のブログで5年前に出したものと同じもののようですが、今回は深度合成しました。

なぜか片方の第一触角を二枚貝の幼生がしっかり咥えこんで放しません。動きが止まったところを見計らって、適当にピントを送りながら連写モードで手早く撮影しました。消化管だけはずっと動いていたので、そのあたりはぼやけています。


1枚目からの切り出しです。

(2021.11.16・西舞子海岸にて採集)