例年秋のはじめ頃にカクレミノで産卵するアオモンツノカメムシ Elasmostethus nubilus ですが、この日たくさん見た卵塊はほとんどが孵化していて、すでにこのあたりでの産卵の最盛期は過ぎてしまったようです。それでも探すと産卵中の母虫が何匹か見つかりました。
2021年9月15日水曜日
カクレミノに産卵するアオモンツノカメムシ
1個産み終えたところです。腹端から排出された卵は粘着性のある物質で葉面に固定されるようです。
次の卵が出てきました。
1個産み付ける度にしばらくの間後脚で卵を優しく叩くような、撫でまわすような動作を続けるのは確実に葉面に据え付けるためなのでしょうが、見ていていじらしくなります。
(2021.09.10・明石公園)
2021年9月14日火曜日
ミナミトゲヘリカメムシ若齢幼虫
足元のヤツデの葉を何の気なしに裏返してみると、脚の長いクモのようなカメムシの幼虫が3匹いました。ミナミトゲヘリカメムシ Paradasynus spinosus のようです。若齢で、腹部がやせているので初齢かも知れません。逃げ足の速い連中で、中の1匹をしつこく追い回してどうにか撮影できたのが下の写真です。
体長は約3.5mm。
触角は体長の1.5倍ほどの長さがあります。
口吻も長いですね。
(2021.09.10・舞子墓園)
2021年9月13日月曜日
ヒラフシアリとアブラムシ
アベマキの葉の裏で、1匹のアブラムシの周りに数匹のアリが集まっていました。アリはヒラフシアリ Technomyrmex gibbosus ですが、アブラムシはピンボケでよく分かりません。アリたちは最初眠ったようにじっとしていましたが、やがて動き出して甘露の催促を始めました。
(2021.09.10・舞子墓園)
2021年9月12日日曜日
ミジンコの死骸を食べるコレプス(Coleps sp.)
コレプス(Coleps・和名はタルガタゾウリムシ、またはヨロイミズケムシ)の一種がミジンコの死骸を食べに来ていました。今回は動画だけです。
食物がコレプスの細胞内に取り込まれる様子が見られます。
(2021.07.28・明石公園 藤見池にて採集)
2021年9月11日土曜日
ヒゲナガカメムシと幼虫たち
昨日のヨツボシヒョウタンナガカメムシと同じくエノコログサの穂の上にいたヒゲナガカメムシ Pachygrontha antennata です。
体長約8mmの成虫。触角が短いのでこれは多分♀で、後ろにアウトフォーカスで写っているのが♂です。
幼虫たち。大きい方が体長約6mmで、多分終齢でしょう。
実を吸う成虫。
(2021.09.07・明石公園)
2021年9月10日金曜日
ヨツボシヒョウタンナガカメムシ
エノコログサでよく見かけるヨツボシヒョウタンナガカメムシ Gyndes pallicornis とその幼虫たちです。
この成虫は体長約7mm。(2021.09.07・明石公園)
2021年9月9日木曜日
今年も産卵に来たニッポンオナガコバチ
ニッポンオナガコバチ Macrodasyceras japonicum の産卵は一昨年9月に初めて見ていて、昨年は時期を逃してしまいましたが、今年はちょうど間に合いました。前回と同じで、過去に何度も羽化を観察している同じクロガネモチの木です。
何しろ小さいのでなかなか目にとまりませんが、目を凝らしてよく探すとかなり多数の♀が産卵していました。
♂の姿もちらほら見えましたが、こちらはメスと違って落ち着きなく動き回るので上手く撮れません。
♂は産卵中のメスには関心が無さそうで、むしろ実の中から♀が出てくるのを待っているような様子でした。撮影時には気が付きませんでしたが、この写真の実には脱出口らしきものが見えます。このハチの羽化には早すぎると思われますが、どうなんでしょうか。あらためて全ての写真を確認しましたが、このような穴は他に見つかりませんでした。
一昨年の記事にも書きましたが、9月に産卵する♀は12月に羽化して冬の間葉裏などでよく見つかる個体と比べるとかなり小型です。比較のために撮影倍率を揃えて並べてみました。
上が今年の1月に葉裏で越冬していた個体、下が今回産卵に来ていた個体で、体長はかなり違いますが産卵管の長さはほぼ変わりません。それぞれのグループ内でも個体差はありますが平均すると明らかな差があります。世代が違うことは確かだと思いますが、冬を越した♀がどこに産卵するのか、つまり9月に産卵する♀たちがどこで育ったのか、見当がつきません。
(2021.09.07・明石公園)
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