10月のはじめ、トウネズミモチの葉裏に4個並んで産みつけられたヒゲナガサシガメの卵を持ち帰りました。このサシガメは成虫や、ある程度成長した幼虫なら度々撮影していますが、1、2齢くらいの若齢幼虫はまだ見たことがなかったので自宅で孵化させてみようと思ったのです。いつ生まれてくるかと毎朝一番に確認していたのですが、ひと月経っても何の変化もありません。すでに死んでいたかとあきらめかけていたところ、11月の20日の朝、容器の中を小さなコバチが歩き回っているのに気づきました。ルーペで見ると4個のうちの3個の横腹に穴が開いていて、どうやら他の2匹は容器のわずかな隙間から逃げてしまったようです。体長1mmちょっとのコバチで、スタック撮影してみると以前他種のカメムシ卵から出てきたこちらやこちらと同じナガコバチ科 Anastatus sp.の♂でした。脚の色などにも違いは見られないのですべて同種かも知れません。ホスト卵の大きさから見て逃げ去った2匹も同じく♂だったのではないかと思います。
散光照明のせいで翅が強い干渉色を発しています。
撮影するまでに二日間放置していたせいで複眼が凹んでしまいました。
(2022.10.01・明石公園にて採集/11.22撮影)
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