この季節、草の葉や木の枝をちょっと揺するといくらでも飛び出してくるヨコバイですが、このクワキヨコバイ属(Pagaronia)には非常に多くの種が含まれていて酷似種も多く、こんな写真で種を同定するのは無理なようです。アラカシの幹で交尾していました。
写真では上が♀だと思いますが、雌雄でだいぶ体色が違います。以前のブログに出したペアにも同じ違いがあるので、個体変異ではなくもともとの雌雄差なのでしょう。
(2024.05.11・明石公園)
この季節、草の葉や木の枝をちょっと揺するといくらでも飛び出してくるヨコバイですが、このクワキヨコバイ属(Pagaronia)には非常に多くの種が含まれていて酷似種も多く、こんな写真で種を同定するのは無理なようです。アラカシの幹で交尾していました。
写真では上が♀だと思いますが、雌雄でだいぶ体色が違います。以前のブログに出したペアにも同じ違いがあるので、個体変異ではなくもともとの雌雄差なのでしょう。
(2024.05.11・明石公園)
ネズミモチの葉裏についていたイボタガ Brahmaea japonica の幼虫です。体長6mmほどで、2齢くらいでしょうか。虫好きの間では人気の高いイボタガですが、これまで成虫を一度見たことがあるだけで、近所の公園で繁殖しているとは思っていませんでした。体の前後に長い突起を備えていますが、終齢では失われるそうです。
ギシギシの葉の上を何やらゴミのようなものが動いていくのが見えて、はじめミノムシかクサカゲロウの幼虫あたりかと思ったのですが、ファインダーを覗いてびっくり、小さなゾウムシが4匹、縦に重なっていたのでした。昨年も掲載したギシギシクチブトサルゾウムシ Rhinoncus jakovlevi です。おそらく1匹の♀に求愛する♂が次々と乗っかっていった結果だろうと思いますが、この状態で葉の上を倒れもせずに歩き回っているのには感心しました。ゾウムシの体長は2.5mm前後で、全体の高さは5mmくらいになると思います。
トベラの葉の裏でマダラトベラキジラミ Cacopsylla sp.1 が羽化を始めていました。この種は未記載種で和名も仮称ということですが、最新の情報を確認しているわけではないので、今頃は正式な名前がついているのかも知れません。トベラにつくキジラミには他に同属のトベラキジラミ C. tobirae という種もあって、この公園でも見られますが、両種は体や翅の斑紋の違いで簡単に見分けられます。この日見た成虫はどれも羽化後間もないようで体色の薄い個体ばかりでしたが、時間がたつとこちらのようになるはずです。
脱皮殻と♂成虫。昨日の記事に出したオオトガリキジラミ属の幼虫を撮影してから2週間後、成虫が見られないかと期待して同じアキグミを見に行きました。ところが成虫はおろか葉裏の幼虫も、脱皮殻すら全く見つかりません。ようやく見つけたのは葉の表に乗っていたこの1匹だけでした。大きさから見て終齢と思われます。改めていつもお世話になっている「山陰地方のキジラミ図鑑」を見てみると、オオトガリキジラミ属3種のうちサトオオトガリキジラミ Epitrioza yasumatsui のみ成虫だけでなく終齢幼虫の写真の掲載されていました。見比べると、トウグミの葉表に乗っていたのはこの種で間違いないでしょう。ただ、説明文には「幼虫はゴールを形成せず,葉の表側に張り付いている」とあります。とすると2週間前に葉裏についていた若齢幼虫は誰なんでしょうか。グミ類にはグミキジラミもつくそうですが、ネット上の画像を見ると明らかに別種です。分からなくなりました。
体長は約3.3mm。 オオトガリキジラミの仲間(Epitrioza属)を見たのは昨年の冬、虫仲間と枝を叩いていた時に落ちてきたサトオオトガリキジラミ Epitrioza yasumatsui が初めてでした。この仲間はグミ類を食草としているそうなので、公園内のナワシログミやトウグミを時々調べていたのですが、この春になってトウグミの葉にそれらしい幼虫がついているのを見つけました。オオトガリキジラミ属には違いないと思いますが、幼虫では種の見分け方も分からないので、タイトルには属名だけ出しておきます。
写真は幼虫の大きさの順に並べました。撮影倍率はすべて同じで、体長は0.8mmから1.4mm。2齢と3齢くらいではないかと思います。