2025年3月20日木曜日

モチノキの幹のゴキブリ卵

 モチノキの幹の、ちょうど目の高さくらいのところにこんなものがくっついていました。

いわゆるがま口型のゴキブリの卵(卵鞘)です。長さ10mmほどで、10個ほど並んでいる丸い膨らみが一つ一つの卵に対応しているんでしょう。大きさや形からヤマトゴキブリかクロゴキブリだと思います。

がま口の綴じ目(?)には鋸歯状の突起が規則正しく並んでいて、なかなか精巧な造りに見えます。

こんなむき出しの場所ですが、孵化まで無事でいられるのかな?。

(2025.03.13・明石公園)

2025年3月18日火曜日

ヤナギグンバイ(深度合成)

 前回の記事で紹介した、ケヤキ樹皮下で越冬していたヤナギグンバイを数匹持ち帰り、スタック撮影しました。同じグンバイムシでもこちらこちら、あるいはこちらに比べるといささか地味な印象は拭えません。そういえば上にあげた3種は全て最近の外来種なので、それらに対してこちらは日本的な美しさとでも言うべきでしょうか。
採集した数匹のうち、♂は1匹だけでした。

まず♀から。

♀の腹面。

♀の側面。

これが♂ですが、背面からでは♀とほぼ見分けがつきません。触角の長さや複眼の大きさにも差がないようです。

裏がえしてみてはじめて♂だとわかります。

以下、各部のアップはすべて♀です。





(2025.03.09・三木山森林公園にて採集)

2025年3月16日日曜日

ケヤキ樹皮下のヤナギグンバイ

 先日のエルモンドクガ?と同じケヤキの樹皮下からヤナギグンバイ Metasalis populi も出てきました。すぐそばの小川に沿って数本のヤナギが植えられているので、そこから移動してきたんでしょう。ヤナギの木のあるところでは普通種のようですが、これまであまりご縁がなくて、このように集団で越冬しているのを見たのも初めてです。調べてみると、以前のブログに一度だけ出していました。数匹採集してスタック撮影しましたが、それはまた次の記事で。






(2025.03.09・三木山森林公園)


2025年3月13日木曜日

ケヤキ樹皮から出てきたエルモンドクガ(?)幼虫

* 2025.03.14・追記とタイトル変更 *

当日もご一緒した方より、ケヤキを食樹とし幼虫越冬という条件からエルモンドクガ Arctornis l-nigrum ussuricum ではないかというご指摘がありました。恥ずかしながら初めて聞く種名です。早速検索してみましたが、幼虫の画像はネット上にも数えるほどしかない上にどれも活動中の、もっと体の伸びた状態なので似ているようではありますが今一つはっきりしません。その中で「南四国の蛾」というサイトの「蛾の生態図鑑」に掲載されている画像を見ると、幼虫の地肌や頭部の模様が写っていて、それが下の画像とよく一致しました。やはりご指摘の通り、この種の可能性が高そうです。当初「不明幼虫」としていたタイトルには、ひとまず疑問符付きで種名を掲げておきます。

 いつもの虫仲間のお誘いで車に同乗させていただき、三木市の三木山森林公園での観察会に参加してきました。これはその時、同行の誰かがケヤキの樹皮下で見つけた幼虫です。見事に全身毛だらけ、と言うより棘だらけの毛虫で、調べればすぐに身元は割れるだろうと写真だけ撮らせてもらったのですが、帰宅してからいつもの幼虫図鑑はじめネット上の画像を探してみても意外に似たものが見つかりません。越冬状態のためか体が前後にだいぶ圧縮されているようにも見え、そのせいで余計に分かりにくいのかもしれません。科の見当もつきませんが、そのうちどなたかに教えていただけることを期待して出しておきます。

ちょっと前ピンになってしまいました。左が頭です。

長い毛の下から辛うじてお顔が見えますが、これも前ピンですね。

こっちがお尻。

このような重装備は主に寄生者対策だと思いますが、曲者ぞろいの昆虫界にはこんな槍ぶすまをかき分けて寄生卵を産み付けていく奴もいるんでしょうね、おそらく。


(2025.03.09・三木山森林公園)


2025年3月4日火曜日

ノミコバチの一種(Elasmus SP.)

 イチイガシの樹皮下にいたノミコバチ(Elasmus)の一種です。
この仲間は以前のブログには何度か出していましたが、ここしばらく撮っていなかったので、持ち帰って深度合成撮影もしておきました。過去の画像と比べてみると、こちらと同じ種のように見えます。他に、やや大型で体色の違う個体も何度か撮っていて(2012.012.112012.12.16)、これらは別種かもしれません。また、以上は全て♀でしたが、一度だけ枝分かれした触角をもつ♂を撮影しています。
なおこの Elasmus 属は以前はノミコバチ科(Elasmidae)に分類されていて、過去の記事でもそれにしたがっていましたが、現在ではヒメコバチ科 Eulophidae の Elasminae 亜科に移されたようです。









(2025.02.18・明石公園)

2025年3月3日月曜日

落ち葉の中のハエ幼虫(タマバエ科?)

 キリの落ち葉をひっくり返しているとオレンジ色の粒が点々とくっついているのが見つかりました。ルーペで覗くと双翅目の幼虫です。腐食性か菌食性のタマバエ科だと思いますが、ハエの幼虫はどれも同じようなウジ虫型なので別の科かもしれません。体長は、大きいもので1.5mmくらいです。






(2025.02.14・学が丘北公園)


2025年3月1日土曜日

冬のミドリヒメカゲロウ

 いつもの虫仲間といつもの公園で虫探しをしているときに、木の枝たたきで落ちてきたミドリヒメカゲロウ Notiobiella subolivacea です。以前、6月に撮ったものを出していて、同じタイトルになるのを避けて今回は“冬の”とつけておきました。普段から木の裏を見上げて歩いていても滅多に見つからないのですが、ビーティングでは時々落ちてきます。他のクサカゲロウやヒメカゲロウ類と違って、翅を平らに拡げてとまる姿勢が本種よりはるかに大型のアミメクサカゲロウに似ていますが、そちらの方は最近なかなか見られなくなってしまいました。



シャボン玉と同じ干渉色だと思いますが、光の具合で虹色に輝く翅がきれいです。




(20255.02.18・明石公園)